
湾岸地域の国々が、米国とイランの終戦の合意が、地域の安全保障体制に悪影響を及ぼすことを懸念している。米国に対する信頼を失った湾岸諸国が、米国との同盟を見直し、イランとの関係再構築に乗り出すとの観測が出ている。
CNNは24日(現地時間)、米国とイランが終戦後の交渉を続けるなか、湾岸諸国が、今後導き出される新たな合意に不安感を示し、それに伴う安全保障の再編の方策に苦心していると報じた。
湾岸諸国は、米国とイランの後続の合意が、自国の安全保障に及ぼす影響を懸念している。CNNは、両国の新たな合意について「湾岸諸国の既存の懸念が解消されていないだけでなく、米国に対する信頼の喪失という新たな問題が加わった」と指摘した。
湾岸諸国は2015年のイラン核合意(JCPOA)にも反対しており、2018年に米国のドナルド・トランプ大統領がこれを破棄した際には歓迎していた。トランプ大統領が性急に推進したため、今後行われる合意が、JCPOAよりも米国に不利になる可能性があるとの見方が出ている。
また、米国とイランの終戦の了解覚書(MOU)に、イランのミサイルや無人機(ドローン)、イランの地域の代理勢力に関する内容が抜けたため、湾岸諸国が失望感を抱いているとされる。トランプ大統領は17日「隣国も弾道ミサイルを保有しているのだから、イランも一部の弾道ミサイルを持てるべきだ」と述べた。
最近、イランがホルムズ海峡の通行料を現実的な水準にする見込みであることから、湾岸諸国の懸念も高まっている。
国際戦略研究所(IISS)の上級研究員であるハサン・アルハッサン氏は「湾岸諸国の観点から見ると、イランとの戦争は、地域の安全保障秩序における破滅的な転換点だ」と指摘した。戦後、米国が湾岸地域から広範に撤退する可能性があるとの見方を示した。そのうえで同氏は、「米国の湾岸地域からの撤退と、イランに対する財政的・経済的な支援は、イランをより大胆にさせる可能性が高い」と付け加えた。
こうした湾岸諸国の不安を意識したかのように、米国の国務長官であるマルコ・ルビオ氏は前日から湾岸地域の歴訪に出発した。ルビオ長官は25日まで、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、クウェートなどを順次訪問する。これら3カ国は、戦争中にイランから最も激しい攻撃を受けた国々だ。ルビオ長官は前日、UAEに到着した後、取材陣に「特に週末に(スイスで)起きた事態を受け、彼ら(湾岸諸国)の考えを聞きたい」と述べた。そのうえで、「(湾岸諸国は)我々のパートナーなので、我々が下すすべての決定に、彼らの意見が考慮されるようにする」と強調した。
一部の湾岸諸国は、ほかの国との軍事同盟を拡大しようとする動きを見せている。ある外交官は「現在のところ、米国に代わって湾岸地域の安全保障における「保証国」の役割を果たせる域内の大国は存在しない。しかし政府関係者らは、米国が安全保障体制において今よりはるかに小さな役割しか担わなくなる未来を、ますます現実的なものとして想定し始めている。」とCNNに語った。特に、これらの国はトルコを新たな武器の供給先として検討しているとされる。
湾岸諸国がイランとの協力を拡大し、軍事的な自立を強化するとの見通しも出ている。ユーラシア・グループのフィラス・マクサド研究員は「湾岸諸国は今や米国を完全には信頼できないため、イランと何らかの形で共存する方法を見つけなければならない」と述べ「湾岸諸国は、自ら軍事の能力を強化しなければならない」と語った。

















コメント0