EU資金430万ユーロ流用疑惑

欧州議会の極右政治勢力をめぐる大規模な資金流用疑惑について、欧州検察庁が本格的な捜査に着手した。フランス、イタリア、スペイン、ベルギーの4カ国で同時多発的に家宅捜索が行われ、欧州の極右陣営全体へ捜査が拡大する可能性が指摘されている。
AFP通信によると、欧州検察庁(EPPO)は1日(現地時間)、2019年から2024年まで欧州議会で活動していた極右政治グループ「アイデンティティと民主主義(ID)」が、欧州連合(EU)予算約430万ユーロ(約7億9,300万円)を不正に使用した疑惑に関連し、フランスをはじめとする複数の欧州諸国で捜査と家宅捜索を進めていると明らかにした。
捜査対象となっているIDグループには、フランスの極右政党「国民連合(RN)」、イタリアの「同盟(Lega)」、ドイツの「ドイツのための選択肢(AfD)」など、欧州の主要な極右政党が参加していた。同グループは昨年の欧州議会選挙後に解散しており、現在は新たな極右連合「欧州の愛国者(Patriots for Europe・PfE)」が事実上の後継組織の役割を担っている。
欧州議会の内部監査では、競争入札なしに特定業者へ契約を集中させたり、政治活動とは無関係な団体に資金を支援したりした形跡などが確認されたと伝えられている。問題となった契約の多くは、極右政治圏に近い人物が運営する企業に集中していたとされる。
極右陣営は強く反発している。フランス国民連合のジョルダン・バルデラ代表は、今回の捜査について「欧州議会による新たな政治的嫌がらせ」だと主張し、疑惑を全面的に否定した。しかし、欧州議会は不当に執行された予算の返還手続きもあわせて進めており、政治的波紋はさらに広がる見通しだ。














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