本土攻撃に激怒したプーチン氏…「和平協議どころか欧州へ戦火拡大の可能性」

最近、ウクライナによるロシア本土の石油精製施設への相次ぐ攻撃で守勢に立たされているロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、かえって戦争を拡大する可能性が高いとの分析が示された。ロイター通信は9日(現地時間)、クレムリンに近い3人の関係者の話として、「プーチン大統領はウクライナとの和平交渉の要求を退けており、今後数カ月以内に戦争を拡大する可能性がある」と報じた。
プーチン大統領と定期的に面会しているという関係者によると、同大統領が強硬姿勢を強めている背景には、最近のウクライナによるロシア本土への攻撃に対する怒りがあるという。ウクライナ軍がロシア国内の石油精製施設や複数の標的を破壊したことで、プーチン大統領は戦い続ける決意をさらに強め、より強硬な対応に傾いたと説明した。関係者はロイター通信の取材に対し、「プーチン大統領はロシア軍の進軍速度が鈍化しているにもかかわらず、ドンバス全域を掌握するという中核目標を堅持している」とした上で、「最近では、現在の前線での停戦を前提とする妥協案を提示した参謀らを叱責した」と明らかにした。

ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、「ロシアは平和的な解決を望んでいるが、特別軍事作戦を継続する十分な能力を備えている」と述べ、戦争拡大の可能性を否定しなかった。
ドンバスは、ドネツク州とルハンシク州を合わせた広域地域を指す。ロシアがこの地域に強くこだわる背景には、豊富な天然資源や産業基盤、親ロシア的な住民構成に加え、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟を阻止するという地政学的な戦略がある。最近までに、ロシアはドンバス全域の80%以上を占領しているとされる。ドネツク州でも約75~80%を支配しているものの、残る地域ではウクライナ軍の強固な防衛線に阻まれ、戦線は膠着状態と緩やかな前進を繰り返している。
ウクライナ大統領府も、ここ数カ月に公表した情報報告書で、プーチン大統領は和平よりも追加の軍事行動を準備しており、その中には他の欧州諸国への攻撃も含まれる可能性があると分析した。これに先立ち、英国紙『ガーディアン』は先月26日、NATO東部戦線の加盟国関係者の話として、ロシアがバルト3国やポーランドに対して挑発行為に踏み切る可能性があると報じた。

実際、バルト3国の一つであるラトビアの情報当局も先月22日、ロシアが挑発行為を準備している兆候を把握したと明らかにした。ただし、全面戦争ではなく、ミサイルやドローン、ハイブリッド攻撃を計画しているとの見方を示した。ハイブリッド攻撃とは、軍事・非軍事の手段を組み合わせ、相手国の社会やシステムを混乱させる複合的な攻撃手法を指す。バルト3国(エストニア、ラトビア、リトアニア)は、ロシアおよび親ロシア国のベラルーシと約1,000kmにわたり国境を接しており、NATOの最前線と位置付けられている。これらの国々は、旧ソ連の支配を受けた歴史的経緯から、ウクライナの安全保障を、自国の存立に関わる死活問題と認識している。














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