「本当に核施設なのか?」…トランプが執着する“謎の山”、米軍に不気味な動き

米国が今後数日以内にイランの秘密核施設と推定される「ピックアックス山」を攻撃する予定だという報道が出る中、一部では米国の当該地域攻撃が「トランプの撤退用作戦」だとの分析が出ている。
ドナルド・トランプ米大統領は最近公の場で何度もピックアックス山に言及し、攻撃を予告した。
イスラエル国内ではトランプ大統領がピックアックス山攻撃計画をすでにイスラエルに通報したという報道も出た。
イスラエルの公共放送KANは22日、「トランプ米大統領が最近、重爆撃機を投入してイランの秘密核施設を攻撃する予定であることを、イスラエル側に伝えた」と報じた。同放送は「今回の作戦が実施されれば、今年2月に米国とイスラエルがイランに対する軍事作戦を行って以降、初めて重爆撃機が投入されるケースとなる」と伝えた。

米軍によるピックアックス山攻撃の成功率を巡って専門家の意見が分かれる中、この作戦についてトランプ大統領が戦争から抜け出すための口実に過ぎないという分析が出ている。
米CNNはこの日、「ホワイトハウスは『どうやってこの戦争から抜け出し、他の問題に転換できるか』を思案している」とし、「明確な戦略なしに新たな標的だけを提示する行為は深刻な疑念を呼び起こす」と報じた。
米国がピックアックス山爆撃を成果として装い、それを口実に勝利を宣言した後、戦争から逃れようとしているということだ。
米国の攻撃がイランの強硬な姿勢を変えたり、米国に有利な戦況をもたらすのに大きな助けにはならないという分析もある。
カーネギー国際平和財団のカリム・サジャドプール上級研究員は、「米国による『ピックアックス山』への攻撃は、イランの行動や戦略的判断に大きな影響を与えないだろう」と指摘した。その上で、「ホルムズ海峡の正常化や米軍基地の防衛にも、全く役立たない」と述べた。
事実上米軍にも実益がなく、イランの態度変化も期待できないピックアックス山攻撃が行われるなら、これはトランプ大統領が戦争から抜け出すための口実に過ぎないという一部の分析に説得力を与えることになるだろう。
ピックアックス山の“正体”にも疑問相次ぐ
トランプ大統領がピックアックス山を名指しで言及した背景には米国の今回の戦争目的である「イラン核破壊」がある。
イランが2020年から建設を始めたとされるピックアックス山施設が何のためのものかはまだ明確になっていない。ただし米国とイスラエルなど一部の国は、この施設で核兵器開発のためのウラン濃縮が行われていると見ている。
イスラエルが米国に提供した情報には、イランが昨年6月の「12日間戦争」後、遠心分離機などを「つるはし山」に移したとの内容が含まれていたとされる。しかし、米国は今なお、同施設の正体や実態を把握できていない。

実際にトランプ大統領は13日、「実際ピックアックス山で何が起こっているのかは誰も知らない」と述べた。21日にはイランの遠心分離機移転の可能性について「おそらくそうだったかもしれない」とし、「核物質がなければそれは意味がない」とも述べた。トランプ大統領自身もピックアックス山にイラン核施設があるかどうか確信していないということだ。
国際原子力機関(IAEA)の元査察官、ロバート・ケリー氏はCNNに対し、「米国は、消火器ほどの大きさの濃縮ウラン容器さえ監視できると公言してきた。それにもかかわらず、数千基もの巨大な遠心分離機が移動するのを米国が見逃したというイスラエルの主張は、全くばかげている」と述べた。その上で、「これは米国を欺くために流された、意図的な偽情報だ」と指摘した。
続けて「ピックアックス山には核施設に必要な電力網・冷却システムがなく、衛星で見える車両の出入りも厳重な核施設運営には合わない」とし、イスラエルの諜報が「間違った情報」だと主張した。
シンクタンク米国益センターのグレッグ・プリディ中東地域上級研究員はXで2003年イラク戦争当時の大量破壊兵器情報の誤判を挙げ、「イスラエルの諜報だけでピックアックス山核施設の存在を断定してはいけない」と強調した。
以前トランプ大統領は「数日内に戦争を終わらせることができる」というイスラエルの諜報と主張を受け入れ、2月28日にイスラエルと共にイラン戦争を開始した経緯がある。
米軍、戦闘機と特殊部隊を前方展開
米国とイランの武力衝突が続く中、米軍は中東地域に戦闘機とミサイル、医療要員を大規模に増強配備している。
ウォール・ストリート・ジャーナルは22日、複数の情報筋を引用し「最近1週間の間に米本土基地に駐留していた特殊作戦部隊が中東に移動し、戦闘機編隊も中東各地に前進配備された」と報じた。

米国と英国基地の爆撃機は作戦拡大に備えて高度な警戒態勢を維持している。
さらにドイツのランドシュトゥール地域医療センターには最近150人以上の医療要員が追加配備された。この病院は中東地域で負傷した米軍を治療する重要な医療施設だ。
一部では米国のこうした動きがイランとの全面戦争または地上軍投入を念頭に置いたものではないかという分析が出ている。医療要員の追加も地上軍投入後に全面戦争が勃発した際、多数の負傷者が発生する可能性に備えたものだという推測が出ている。
現在中東に配備されている米軍は数万人で、米海軍は航空母艦2隻を含む合計17隻の艦船を中東で運用している。
















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