
米国のドナルド・トランプ大統領が、イランとの交渉が「最終段階」に入ったと明らかにする中、ホルムズ海峡を巡る両国の対抗封鎖作戦が続き、緊張が高まっている。
トランプ大統領は20日(現地時間)、イランとの終戦交渉について「我々はイランに関して最終段階にある」と述べた。その上で「正しい答えを得なければならない。それは完全で、100%良い答えでなければならない」とし、「交渉は非常に早く終わる可能性もあれば、数日かかる可能性もある」と語っている。さらに、イランに核兵器の保有を認めないという原則を改めて強調し、「イランをより強く攻撃する必要があるかもしれず、そうでないかもしれない」と述べ、直接的な軍事攻撃の可能性にも含みを持たせた。
交渉の余地を残す米国と、戦闘再開を主張するイスラエルの間で意見の隔たりも浮き彫りになった。米メディアAxiosは、トランプ大統領とイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が電話会談で戦争終結案を協議し、会談後、ネタニヤフ首相が激しくいら立っていたと報じた。トランプ大統領が米国とイランが署名できる意向書を準備していると説明したのに対し、ネタニヤフ首相はイランの主要インフラをさらに攻撃すべきだと反発し、双方の対立が表面化したという。

イラン当局は、米国の新たな終戦提案を受け取り、検討していると明らかにした。イラン外務省のイスマイル・バガイ報道官は、対話の前提条件として、海外資産の凍結解除と米軍による海上封鎖の中止を求めた。
一方、終戦交渉の代表団長を務めるイランのモハンマド・バガー・ガリバフ国会議長は「敵は新たな戦争を始めようとしている」と批判した。イラン革命防衛隊(IRGC)も「侵略が繰り返されるなら、中東地域を超えた破壊的な打撃によって敵を完全な破滅へ導く」と警告している。米国とイランの仲介にあたるパキスタンのモフシン・ナクビ内相は、テヘランを行き来しながら双方のメッセージを伝達しているとみられる。
交渉が進む一方で、物理的衝突の危機も高まりつつある。米中央軍は同日、第31海兵遠征部隊の兵士がオマーン湾で、米軍の海上封鎖を突破しようとしたイラン国籍の商業用タンカーに乗船し、これを阻止したと発表した。米軍はこれまでに、イランへ向かう商船91隻を迂回させるなど、全面的な封鎖作戦を展開してきた。
これに対し、イラン政府が新設したペルシャ湾海峡庁(PGSA)は、ホルムズ海峡一帯を「統制海域」と宣言した。あわせて、統制海域を経由してホルムズ海峡を通過しようとするすべての船舶に対し、イランとの事前調整を経て正式な許可を受けるよう通告した。先月の停戦合意以降、直接衝突は止まっているものの、最終妥結を前に双方が瀬戸際の対立を続けているとの見方が出ている。













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