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1日で63回の嘔吐…20代女性を苦しめた「食道アカラシア」の恐ろしい症状と過酷な治療法に迫る

川田翔平 アクセス  

引用:エリスのSNS

座って食事ができないだけでなく、食べるたびに頻繁に嘔吐に悩まされる女性の体験が公開された。英メディア「ザ・サン」は、食道アカラシアの診断を受けた女性、エリス・ベイナード(25)の苦悩を報じた。

イギリス・ケント州ドーバーに住む彼女は、通常の食事や水分補給が困難な生活を送っている。最初の症状が現れたのは5年前のことだった。食べ物を飲み込むのが難しくなり、胸に圧迫感を覚えるようになった。診察を受けた担当医は胃食道逆流症と判断し、薬を処方したが症状の改善には至らなかった。内視鏡検査を受けても異常は見つからなかった。

しかし、時間が経つにつれ症状はさらに悪化。食事中は立った状態でないと食べ物が喉を通らず、食道けいれんにより顎や首、背中に痛みを感じることも増えた。現在、パンやパスタのような固形物はほとんど飲み込めず、飲み物を口にしてもほぼ全て吐き出してしまう状態だ。

彼女は「食べられるものが日に日に減っていき、毎日何度も嘔吐する」と語り、「1日に63回も吐いたことがある」と明かした。これにより体重は15kg以上減少し、現在は42.6kgにまで落ち込んでいる。

そんな中、2024年11月になってようやく正確な診断を受けることができた。彼女が抱える病気は、食道の筋肉が正常に機能せず、食べ物が胃に届かない疾患、食道アカラシアだった。ベイナードさんは「喉が完全に機能しておらず、まるで壊れた状態だった」と語っている。

食道アカラシアのメカニズムと治療法

食道と胃の間には、食べ物を胃に送り込む「食道括約筋」が存在する。この括約筋は食べ物が食道を通る際に開き、胃の内容物が逆流するのを防ぐ役割を果たしている。食道アカラシアは、この食道括約筋と食道下部に存在する神経細胞に異常が生じ、食道の蠕動運動が正常に行われず、食道から胃へ食物を送ることが困難になる状態である。

しかし、食道アカラシアの患者の場合、この括約筋や下部食道の神経細胞に異常が生じ、食道の蠕動運動(筋肉の収縮による動き)が正常に機能しなくなる。最も一般的な症状は嚥下困難(飲み込みづらさ)で、一度発症すると徐々に進行する。他にも、胸痛や未消化の食べ物の逆流、胸焼け、げっぷの障害、喉の不快感、しゃっくり、嚥下時の痛み、体重減少などの症状がみられる。

現在、食道アカラシアの原因となる神経細胞の損傷を根本的に治療する方法は存在しない。そのため、疾患自体を治すのではなく、症状を緩和する治療が行われる。治療法には、薬物療法、食道括約筋の圧力を下げるボツリヌス・トキシン注射、括約筋を機械的に広げる「バルーン拡張術」などがある。関連症状が見られる場合、定期的に内視鏡検査を受け、早期に治療を開始することが重要だ。

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