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2025年07月01日火曜日
ホームトレンド【地獄】「塗ったら最後?」"ステロイド離脱症候群"に日常を奪われた女性…医師も特定できなかった痛みの正体

【地獄】「塗ったら最後?」”ステロイド離脱症候群”に日常を奪われた女性…医師も特定できなかった痛みの正体

引用:SNS
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2年前、肘にできた斑点を治療するために使い始めたステロイド外用薬が原因で、深刻な苦痛に見舞われているという女性の体験談が明らかになった。

英メディア「デイリー・ミラー」などの報道によると、ウェールズ・ペンブルックシャーに住む33歳のフランチェスカ・テベットさんは、「ステロイド外用薬離脱(Topical Steroid Withdrawal、以下TSW)」のため、生活に支障をきたすほど深刻な皮膚障害などが2年以上続いているという。

TSWとは、湿疹や乾癬(かんせん)などの皮膚疾患治療で長期間使用していたステロイド軟膏の使用を中止した際に生じる離脱反応のことを指し、皮膚の紅潮や剥離、滲出液、灼熱感、重度の浮腫、激しい痒みが繰り返し現れる。近年、世界中でこのような症例が増加傾向にある。

テベットさんの症状は、2023年3月、左肘の内側に小さな赤い斑点が現れたことから始まった。それまで皮膚疾患の既往歴がなかったこともあり、当初は気に留めていなかったという。しかし、時間が経っても改善しないため、5月頃に病院を受診し、医師は湿疹や乾癬を疑い、ステロイド外用薬を処方した。

ステロイド使用中止…腕が過度に浮腫み始める

しかし、症状は再発と悪化を繰り返し、処方される薬の強度も徐々に上がっていった。結局、2024年1月、テベットさんは自らステロイドの使用を中止した。その結果、腕の激しい浮腫や痛み、滲出液、灼熱感といった急性症状が急激に悪化した。

その後すぐに救急外来を受診したが、正確な原因は特定できなかった。その間にも症状は悪化の一途をたどり、炎症は顔にまで広がった。口の周りに水疱ができ、まぶたまで腫れるなど、日常生活が困難になった。

テベットさんは「国際ステロイド外用薬意識ネットワーク(ITSAN)」を通じて、自身の症状がTSWに該当することを自ら確認した。

彼女は現在、非侵襲的な代替療法である冷却プラズマを使用した治療を試みているという。この療法は、炎症の軽減や有害菌の除去、皮膚の再生、皮膚バリア機能の回復を促す。一部の研究では、TSW患者に効果があったと報告されているが、英国、シンガポール、タイの一部医療機関でのみ実施されており、高額な費用とアクセスの問題から、容易に選択できる治療法ではない。

ステロイド外用薬を高用量で長期間使用した際の代表的な副作用として、皮膚萎縮がある。皮膚萎縮により表皮と真皮が薄くなり、血管拡張や皮膚線条(ストリア)などの形態的変化が生じる。一般的に、表皮の損傷は1〜4週間以内に回復可能だが、真皮の損傷は永続的に残る可能性があるため、慎重に使用する必要がある。

専門家らは、ステロイド外用薬の長期使用に伴う副作用について警鐘を鳴らしている。特に、皮膚疾患の治療過程で真菌感染症などの鑑別診断を怠るとTSWに発展する恐れがあるため、十分に注意するべきだ。

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