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【NASA発表】地球そっくり「スーパーアース」LHS 3844bの“過酷過ぎる”環境判明、生命存在は絶望的か

梶原圭介 アクセス  

星に近い「スーパーアース」では生命体の生存が困難

引用:NASA
引用:NASA

地球から49光年離れたスーパーアース型惑星「LHS 3844b」は、大気がほとんど存在せず、生命が存在する可能性は極めて低いと分析されている。写真は昨年発見されたLHS 3844bの想像図。

太陽より小さな恒星の近くで発見される、地球に似た惑星「スーパーアース」では、生命の存在が難しいという研究結果が発表された。スーパーアースは地球よりやや大きい岩石型惑星であり、地表が固く生命の居住に適していると考えられてきたが、恒星に近い位置にある場合は大気がほとんど存在せず、生命が存在することは不可能に近いという。

この研究成果は、米ハーバード・スミソニアン天体物理学センターのローラ・クライドバーグ博士の研究チームによって、今月19日付の国際科学誌「ネイチャー」に発表された。同チームは、地球から約49光年離れた赤色矮星の周囲を公転するスーパーアース「LHS 3844b」を分析し、この惑星には大気がほとんど存在しないことを突き止めた。

近年、宇宙望遠鏡の性能向上により次々とスーパーアースが発見され、生命が存在可能な系外惑星の発見に期待が高まっている。

スーパーアースに生命体が存在する可能性を高めるのは、大気の有無である。生命体を外部の宇宙環境から保護し、生命に必要な成分を供給する大気が存在すれば、生命体の生存可能性があると考えられる。

研究チームが注目した「LHS 3844b」は、米航空宇宙局(NASA)の次世代宇宙望遠鏡「TESS(テス)」によって、昨年初めて発見された系外惑星の一つだ。この惑星は地球から49光年離れた赤色矮星「LHS 3844」の周囲を11時間ごとに1周しており、地球の約1.3倍の大きさを持つ。恒星であるLHS 3844は、太陽の5分の1ほどの大きさで、表面温度も摂氏2,700度程度と比較的低温だが、惑星との距離はわずか90万キロと非常に近いため、強い恒星の影響を受けている。この距離は、地球と太陽の距離の166分の1に相当する。

研究チームは今年2月、NASAのスピッツァー宇宙望遠鏡を用いてLHS 3844bを100時間以上観測し、そのデータを詳細に分析した。その結果、この惑星は岩石で構成されており、恒星に面する側の表面温度は約摂氏750度、反対側は絶対零度近いマイナス273度まで下がることが判明した。研究チームはこの環境を「水星に近い」と説明しており、水星もまた大気がほとんど存在しない。

さらに、惑星の熱分布や化学組成に基づくモデルシミュレーションからも、大気が存在しないという結論が導き出された。観測データと一致するモデルは、大気が完全に失われた状態のみであることが、コンピューターによる解析で示されたという。研究チームは「この惑星が恒星に非常に近いため、恒星風によって1〜10気圧の大気が吹き飛ばされた可能性がある」と指摘している。

クライドバーグ研究員は「LHS 3844bは、薄い大気さえも保持できない条件を備えた、まさに岩の塊のような惑星だ」と述べ、「より恒星から離れた冷たい惑星であれば、大気が失われず、生命の進化に適した環境を維持できる可能性がある」と語った。

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