NASAが新年を迎え「シャンパン銀河団」の写真を公開
10:1の比率で二つの銀河が秒速数百kmで衝突中

アメリカ航空宇宙局(NASA)が2026年新年を迎え、40億〜50億光年の距離にある「シャンパン銀河団」の写真を公開した。銀河団とは数十から数千の銀河が重力によって集まった、宇宙最大級の構造体を指す。
この銀河団が発見されたのは、今から5年前の2021年12月31日だった。発見日が新年の前日だったことに加え、銀河団内に広がる超高温ガス(紫色)の分布が泡のように見えることから、研究者たちはこの天体に「シャンパン銀河団」という愛称を付けた。正式名称は「RM J130558.9+263048.4」である。今回公開された画像は、NASAのチャンドラX線観測衛星によるX線データと、複数の地上光学望遠鏡の観測画像を合成したものだ。
当初、科学者たちは単一の銀河団だと考えていたが、その後の詳しい観測により、二つの銀河団が合体し、より大きな銀河団を形成しつつある過程にあることが判明した。
銀河団内部には、数百万度にも達する高温ガスが上下方向に広がっている。NASAは「一つの銀河団であれば円形や楕円形に見えるはずだが、このように特異な形状をしているのは、二つの銀河団が衝突している証拠だ」と説明している。この高温ガスの質量は、形成中の銀河団に含まれる100個以上の個別銀河の質量をすべて合計したものよりも大きいという。
二つの銀河団を構成する個々の銀河は、画像の中心部の上側と下側にそれぞれ確認できる。なお、この画像では右側が北にあたる。
研究チームは観測データとコンピュータシミュレーションを比較し、シャンパン銀河団の形成史を説明できる二つの仮説を導き出し、昨夏に国際学術誌「アストロフィジカル・ジャーナル」で発表した。
一つ目の仮説は、二つの銀河団が20億年以上前に一度衝突し、その後いったん離れたものの、重力によって再び引き寄せられ、現在2度目の衝突に向かっているというものだ。もう一つは、約4億年前に衝突した後、現在は互いに離れつつある過程にあるという説である。いずれの場合も、銀河団同士はほぼ正面から高速で衝突したと考えられており、相対速度は秒速数百キロに達すると推定されている。また、両ケースとも大きな銀河団と小さな銀河団の質量差は約10倍とみられる。
銀河団の構造を支える最大の重力源はダークマターで、全体の質量の80%以上を占めると推定されている。科学者たちは、シャンパン銀河団のような巨大な宇宙規模の衝突は、いまだ謎に包まれたダークマターの性質を解明する上で、極めて重要な研究対象だとしている。













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