
日本で、外国人観光客にのみ新幹線利用の特典を提供する政策をめぐり、「逆差別」論争が広がっている。
最近、鹿児島県はホームページを通じて、外国人観光客の九州新幹線利用を支援する事業について、「外国人を優遇するための政策ではない」と公式に説明した。
今回の事業は、海外から福岡空港に入国した後、鹿児島県内の宿泊施設を利用する外国人を対象とする。博多駅と鹿児島中央駅を結ぶ九州新幹線と宿泊を組み合わせた旅行商品を、割引価格で販売する仕組みだ。
同区間の九州新幹線指定席の通常料金は、大人1万1,420円だ。支援対象となる外国人は片道運賃相当の割引を受けられるが、日本人は対象外となった。
これについて、鹿児島県は外国人に現金や乗車券を直接支給する事業ではないと説明している。海外のオンライン旅行会社を通じて宿泊と交通を組み合わせた商品を販売し、観光客の移動経路と消費行動を分析するための期間限定の実証事業だという。

今回の政策の背景には、福岡に集中する外国人観光客を鹿児島まで誘導しようとする戦略がある。福岡空港と新幹線を連携させて新たな観光ルートを作り、地域消費を増やす構想だ。
鹿児島県は今回の事業に約2億7,800万円を投じ、外国人観光客2万人を追加で誘致する目標を立てた。これにより、宿泊や飲食、買い物などで約17億円の消費効果を見込んでいる。
外国人観光客1人当たりの平均消費額は約8万6,000円で、日本人観光客の平均消費額である約3万円の3倍程度だ。
鹿児島県の塩田康一知事は「1万円を投資して8万6,000円の消費を創出する事業」だとし、交通費支援以上の経済効果に期待を示した。
しかし日本国内では、「税金を納める日本人は通常料金を払うのに、外国人だけが特典を受ける」として、公平性を疑問視する声が高まっている。政策発表後、鹿児島県には「外国人優遇政策だ」、「税金の無駄遣いだ」といった趣旨の意見が170件以上寄せられた。
日本のオンライン上でも、「なぜ日本人は除外されるのか」、「なぜ自分たちだけ差別されるのか」、「日本人より外国人の消費の方が重要なのか」といった批判が相次いだ。外国人観光客による経済効果を前面に出した県の説明にもかかわらず、逆差別をめぐる議論はなかなか収まりそうにない。

一方、日本の観光政策は地域によって対照的な様相を見せている。京都や大阪、富士山周辺のように観光客が集中する地域では、混雑やごみ、私有地への無断侵入など、いわゆる「オーバーツーリズム」を減らすため、入場制限や追加料金、予約制を拡大している。
一方で、観光客が比較的少ない地方では、交通費や宿泊費を支援し、外国人誘致競争に乗り出している。日本政府が観光客を大都市から地方へ分散させる政策を進める中、地方自治体も割引旅行商品や交通支援を相次いで打ち出している。
鹿児島県の新幹線支援事業も、こうした流れの中で進められている。乗車券を直接無料で提供するわけではないが、税金を投じて宿泊と新幹線を組み合わせた旅行商品の価格を下げる形であるため、日本人との公平性をめぐる議論は続くとみられる。














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