
イギリスの動物園で巨大なヒグマ2頭が檻から脱走した。クマたちは近くの蜂蜜倉庫に直行し、蜂蜜を平らげてから檻に戻った。
24日(現地時間)、イギリスの「BBC」などによると、イギリスのエクセター近郊にある動物園「ワイルドウッド・デヴォン」で、前日午後に5歳のユーラシアヒグマ「ミシュ」と「ルーシー」が檻から脱出した。同日午後3時頃、クマたちがフェンスを突破し職員エリアに侵入したのが発見された。
これを受け、動物園側は来園者の避難と立ち入り制限措置「コードレッド」を発令した。子どもを含む来園者16人は納屋に避難して扉を施錠した。銃器訓練を受けた動物園の緊急対応チームも配置された。現場に駆けつけた警察も支援態勢を整えた。
状況は緊迫していたが、クマたちは思いのほか落ち着いた様子だった。辺りを探索していたクマたちは、開いていた倉庫で蜂蜜を発見した。この蜂蜜は、クマのおやつ用として動物園が保管していたものだという。
動物園を運営する保護団体ワイルドウッド・トラストの関係者は「クマたちは活発に動き回り、跳ねたりロープを引っ張ったりしていた」と語った。蜂蜜を堪能したミシュは眠そうな様子で檻に戻った。ルーシーも職員が鈴の音と好物で誘導すると、後に続いて檻に入った。こうして55分に及ぶ脱走劇は幕を閉じた。
動物園関係者は「クマたちは最も近い場所で蜂蜜やピーナッツバター、ジャムなどの好物を探す」と述べ、「嗅覚が優れているため、隠しても見つけ出してしまう」と説明した。幸い、今回の事件でけが人は出ず、無事動物園は再開された。動物園側はクマたちの脱出経緯を調査中だと明らかにした。
兄妹のミシュとルーシーは、子グマだった2019年にアルバニアの雪崩で救出され、4年前にワイルドウッド・デヴォンに来たという。
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