
先月27日から米ニューヨークの国連本部で開かれている核拡散防止条約(NPT)再検討会議で、中国が「日本の核武装」と題する文書を事務局に提出したと、1日付の毎日新聞が伝えた。
文書は、日本が「非核三原則」の見直しを進めようとする動きなど、日本の核政策を重要議題として取り上げ、日本の核武装問題を深刻に受け止めるよう求めている。文書は4月29日付で作成され、30日に公開された。
中国はこの文書の中で、高市早苗首相が非核三原則の再検討を進めていると指摘したうえで、日本の核武装は国際法違反であり、NPT体制に対する重大な挑戦になると主張した。
日本は1967年に当時の佐藤栄作首相が打ち出した「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」という非核三原則を国是としてきた。高市政権はこのうち「持ち込ませず」の部分について再検討が必要との立場を示している。有事の際に米国の核兵器を持ち込めるようにすべきだとの考えだ。
中国は、日本が核武装を進めようとする背景について、「第二次世界大戦での侵略を反省しておらず、敗戦国であるという事実を受け入れていないためだ」と指摘した。そのうえでNPT会議に対し、「日本政府が非核三原則を順守し、核兵器の持ち込みを行わないことを再確認するよう求めるべきだ」と訴えた。
また、「日本が保有する核兵器原料のプルトニウムを削減するためのロードマップを策定し、国際原子力機関(IAEA)に対し、日本への査察強化を求めるべきだ」とも求めた。
これに先立ち、中国軍機関紙「解放軍報」は3月末、「日本では2024年末までにすでに44.4トンのプルトニウムが分離されており、これは核弾頭約5,500発を製造するのに十分な量だ」と報じた。そのうえで、「日本が非核三原則から完全に離脱した場合、極めて短期間のうちに事実上の核武装国家となる可能性がある」と警戒感をあらわにした。
一方、近年世界で最も速いペースで核弾頭を増やしているのは中国であり、このような主張は自己矛盾だとの指摘も上がっている。ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は2024年版および2025年版の年鑑で、「中国は世界で最も急速に核兵器を増強している国だ」と指摘し、保有数は2020年の約300発から2025年1月には約600発へと、5年間でほぼ倍増したと推定した。
NPT再検討会議は、1970年に締結されたNPTが適切に履行されているかを確認するため、5年ごとに世界191の加盟国が集まって総点検を行う国際会議で、今月22日まで開かれる。2010年に意義のある合意文書を採択して以降、2015年と2022年には共同合意文書を採択できなかった。
















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