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トランプ大統領の「台湾問題は中国と交渉可能」発言に懸念…米研究員「中台対立激化の恐れ」

梶原圭介 アクセス  

トランプ大統領の「台湾問題は中国と交渉可能」発言に懸念…米研究員「中台対立激化の恐れ」

引用:ニューシス
引用:ニューシス

ドナルド・トランプ米大統領が台湾問題を中国との交渉材料として扱う姿勢を示していることについて、台湾をより危険な状況に追い込み、中国と台湾の対立を激化させる恐れがあるとの指摘が出ている。

米ワシントンのシンクタンク、ブルッキングス研究所のライアン・ハス研究員は、トランプ大統領が中国訪問を終えて帰国した翌日の16日、研究所ホームページに「トランプの危険な台湾ギャンブル」と題する論考を掲載した。

トランプ大統領は「誰か(台湾)が『米国が支援してくれるから独立しよう』と言い出し、米国が9,500マイル(約1万5,000km)離れた場所で中国と戦争するような状況は望まない」と発言した。

また「台湾も中国と同様に少し落ち着くべきだ」と強調した。

ハス研究員は「トランプ大統領は140億ドル(約2兆2,300億円)規模の対台湾武器売却契約を習近平国家主席との交渉材料として利用する意向を示した」とし「この発言は台湾独立問題に関する認識が中国側の立場に近いことを示している」と指摘した。

さらに「トランプ大統領の発言は米国による台湾安全保障支援が中国との交渉対象になり得るとの印象を与えた」と述べた。

その上で「中台間の緊張を高めている主因は中国による台湾への継続的圧力だと考える米国の専門家や政府関係者、さらにはトランプ政権内部の見解とも食い違っている」と分析した。

ハス研究員は、「トランプ大統領の発言は、対立リスクを下げるどころか、むしろ高める結果になった」と懸念を示した。

また「中国による台湾への圧力強化を助長し、中台対立の危険性をさらに高める可能性がある」と警告した。

ハス研究員は「中国が台湾支配を強めようとする意思と、そのための軍事・経済的手段を拡大してきた中でも、台湾海峡の平和と安定を支えてきたのは米国の揺るぎない意思だった」と評価した。

しかし、今回の訪中でのトランプ大統領の姿勢や帰国後の発言については「米国が長年維持してきた中台問題に関する立場を今後も堅持するのか疑問を投げかけた」と指摘した。

その結果、中国が米国と台湾に対し、さらに強い圧力を加える状況を招きかねないとしている。

また、トランプ大統領が台湾問題を中国との交渉対象にする考えを公然と示したことについて「闘牛士が牛の前で赤い布を振るような外交行為だ」と批判した。

ハス研究員は、中国の目標は米国を中台関係から後退させることにあり、米国抜きで台湾と交渉する状況になれば、中国側の条件による統一を迫る可能性があると主張した。

さらに、中国はトランプ大統領の最近の発言を「トランプ大統領が台湾よりも習主席との関係を重視している信号」と受け止めるだろうと分析した。

中国の宣伝機関は「台湾は大国間競争における単なる駒にすぎない」という認識を広めるため、情報発信を強化する可能性があるとも指摘した。

ハス研究員は、中国の対台湾強硬姿勢が強まる流れは、台湾海峡の平和と安定維持という米国の一貫した利益にも反すると強調した。

また、トランプ大統領が台湾向け武器売却を交渉カードとして実際に利用した場合、台湾だけでなく世界の同盟国の間でも、米国の安全保障上の約束に対する信頼を損なう恐れがあると指摘した。

ハス研究員は「米国が中台戦争を回避しようとすること自体は正しい」としながらも「習主席を宥めようとするアプローチは危険だ」と主張した。

その上で、トランプ大統領にとって対立リスクを減らす道は「台湾を取引材料にすることではなく、中台双方の指導者が平和的解決へ向かう環境づくりに集中することだ」と提言した。

さらに、中台対立を抑えるには「抑止力を強化し、中台双方による現状変更の一方的行動を防ぐとともに、中国と台湾双方に対する米国の影響力を維持する必要がある」と述べた。

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