日本銀行総裁「日本経済は原油価格ショックに直面している」

日本銀行の植田和男総裁は27日、日本経済が原油価格ショックに直面しているとの認識を示した。
産経新聞、時事通信などによると、植田総裁は同日、東京の日本銀行本店で開かれた国際会議で、日本経済について「原油価格ショックに直面している」と述べたという。
植田総裁は「このショックは広範囲かつ持続的だ。長年続いた日本のデフレマインドを変化させた」と指摘した。
また、原油価格上昇や円安などによる物価高が一時的なものか、持続的なものかについて「機械的に区別することはできない」としたうえで、原油高ショックが賃金や企業の価格設定行動を変化させた場合、「持続的な影響を及ぼす」と述べた。
ただし、原油価格上昇によっても、第1次オイルショック時の1970年代前半のような「インフレ・スパイラルは発生していない」とも語った。
そのうえで、賃上げや為替動向によって物価への波及効果は異なると指摘し、ショックの性質を正確に見極める必要があると強調した。
植田総裁は「中央銀行は原油価格だけに注目すべきではない」とも述べた。
日本銀行は来月15〜16日に金融政策決定会合を開き、利上げの是非を決定する予定だ。植田総裁が22日に高市早苗首相と会談したことで、市場では利上げ観測が強まっている。
植田総裁は、高市首相から「政権が進める物価高対策や危機対応投資、成長投資を理解し、日本銀行も適切な政策を実行してほしい」との要請があったことを明らかにした。
これについて、野村証券の岩下真理エグゼクティブ金利ストラテジストは、「日本銀行にとって『適切な政策』とは物価抑制を意味する。利上げが適切だと解釈できる」と分析した。
さらに、植田総裁が来月3日に予定されている講演で、「利上げシグナルを出しやすくなったのではないか」との見方を示した。
ただ、中東情勢を巡る不透明感や景気後退への懸念は依然として残っていると、日本経済新聞は指摘した。
野村総合研究所の木内登英エグゼクティブエコノミストは、6月の金融政策決定会合で利上げが実施される確率について、「五分五分ではないか」との見通しを示した。
木内エコノミストは、最近の日本銀行審議委員らの発言を見る限り、物価高への対応が遅れることへの警戒感が強まっていると指摘。「審議委員らの意向次第では、利上げに踏み切る可能性はある」と述べた。
一方で、「補正予算編成を進める政府の財政政策との足並みをそろえる必要もあり、今回の会合は利上げをけん制する意味合いにも解釈できる」と語った。
















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