「戦争を防ぐはずが軍艦を売るのか」…日本、50年のタブーを破る

政府は、戦後の平和国家路線を転換するかのように、防衛力の強化と武器輸出の拡大を加速させている。小泉進次郎防衛相は、BBCが18日に報じたインタビューの中で、「この地域で新たな戦争が起きないよう、多層的な抑止力を構築する必要がある」と述べ、防衛力強化の必要性を強調した。
小泉防衛相は「防衛力を強化し、米国との同盟関係を一層深めるとともに、価値観を共有する国々との協力を拡大すべきだ」と述べた。その上で、こうした動きは戦争を招くものではなく、むしろ戦争を防ぐための抑止力になると主張した。
政府は、数十年にわたって維持してきた防衛装備品の輸出規制も緩和した。これにより、米国や英国など、政府間協定を締結している17か国に、防衛装備品に加え、殺傷能力のある武器も販売・移転できるようになった。戦後の防衛政策で厳しく制限されてきた武器輸出が、事実上、大幅に認められる形となった。
小泉防衛相は、「オーストラリアが日本の護衛艦を選び、フィリピンとは海上自衛隊の中古護衛艦の移転に向けた協議を進めている」と述べた。さらに、「インドネシアとも踏み込んだ協議を行っており、ニュージーランドも日本の護衛艦の取得に関心を示した」と説明した。
武器輸出規制を緩和する政府

小泉防衛相は、インド太平洋地域で防衛装備品などを取引する枠組みについて、「これまでにない取り組みだ」と述べた。政府が国内の防衛にとどまらず、地域の安全保障網を強化するとともに、防衛装備品市場を拡大しようとする動きとみられる。
政府は、中国の軍事力拡大と北朝鮮の核・ミサイル開発を、防衛政策を転換する理由に挙げている。中国の空母が日本南西部の尖閣諸島周辺を通過し、太平洋で活動する事例も増えている。防衛省は最新の防衛白書で、中国の軍事動向を「最大の戦略的挑戦」と位置付けた。
中国は日本の防衛力強化を「新軍国主義」と批判してきた。これに対し、小泉防衛相は先月、「国際社会が深刻に懸念しているのは、中国の大規模な軍備増強だ」と反論した。
一方、中国との対話の必要性も強調した。昨年11月に中国側の担当者と会談し、「見解が異なる部分があるからこそ、対話を続けたいとの意向を伝えた」と明らかにした。
憲法9条改正を巡る議論も再燃

国内では、憲法9条の改正をめぐる議論も再燃している。憲法9条は、戦争を国の権利として認めず、戦力を保持しないことを定めている。一方、政府は自衛隊を運用し、防衛力を維持してきた。
小泉防衛相は、防衛相の立場ではなく、国会議員個人として憲法9条の改正に賛成する考えを示した。「戦後、日本は憲法を一度も改正していない」とした上で、「安全保障環境が大きく変化した以上、日本が平和を維持するためには、その変化に対応しなければならない」と強調した。
また、憲法上の自衛隊の位置付けを明確にすべきだとも主張した。「自衛隊員が誇りを持って任務を遂行できるようにする必要がある」と述べ、「日本は現在の厳しい安全保障環境の中で、揺るぎない防衛力を整備しなければならない」と語った。
反対論も根強い。国内の反対派は、自衛隊の存在を憲法に明記することや防衛力を拡大することが、戦後の平和主義を揺るがす可能性があると指摘している。一部の専門家は、中国による安全保障上の脅威に対応するための防衛活動は、現行憲法の下でも十分に可能だとして、改憲論を政治的な主張とみている。
こうした反対論がある中、政府は防衛費を国内総生産(GDP)比で2%程度まで引き上げる方針を進めている。増額分は、地対艦ミサイルや無人機、水中無人システムなどの整備に充てられる予定だ。小泉防衛相は「日本は米国との同盟関係に依存するだけでなく、独自の役割を果たすことで地域の安全保障に貢献できる」と述べ、「自分たちの国は、自分たちで守らなければならない」と語った。














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