
中国から日本向けレアアース磁石の輸出量が5月に前月比で約35%減少した。中国が軍民両用(デュアルユース)品目に対する対日輸出規制を強化した影響が続いている。
日本経済新聞(日経)と中央通信によると、中国税関総署が20日に発表した最新の貿易統計では、中国による5月の日本向けレアアース磁石の輸出量は123トンとなり、前月比34.6%減と大幅に落ち込んだという。
日本向けレアアース磁石の輸出量は米中貿易摩擦に伴う輸出管理強化の影響で急減した昨年5月以来の低水準となった。
レアアース磁石は電気自動車(EV)の駆動モーターや産業用モーターなどに幅広く使用されている。
業界では磁石の性能向上に用いられるジスプロシウムなどのレアアースが中国の輸出規制対象に含まれたことで、高性能レアアース磁石の対日輸出許可の取得が従来より難しくなったとみている。
中国の日本向けレアアース磁石の輸出量は3カ月連続で200トンを下回った。
一方、中国による5月の世界全体向けレアアース磁石の輸出量は前月比7.7%減にとどまった。米国向け輸出も7.7%減少した。
中国政府は今年1月からデュアルユース品目を対象とした対日輸出規制を実施している。
規制対象となるデュアルユース品目にはレアメタルも含まれている。関連製品である炭化タングステンは2月から5月まで4カ月連続で日本向けの輸出実績がなかった。
中国商務省はこれまで、輸出規制は一般の民生用製品には影響しないと説明してきた。
しかし、中国に進出する日本企業で構成される中国日本商会は一部の民生用製品の取引でも実際に支障が生じていると指摘した。その上で、中国当局に対して輸出規制の運用基準や許可手続きをより明確に公表するよう求めた。
メディアは中国が対日輸出規制を強化した背景として、台湾問題を巡る両国の対立を挙げている。
中国政府は高市早苗首相が2025年11月の国会答弁で「台湾有事」に言及したことに強く反発し、その後、日本に対する輸出規制を拡大した。













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