
疲れやすい、眠れない、食欲が落ちる。こうした不調は、うつ病のサインと受け取られやすい。しかし、実際には卵巣がんによる身体の変化が関係している場合もあるという研究結果が報告された。
英デイリー・メールによると、アメリカの研究チームは、卵巣がん患者のメンタルヘルス評価について、見直しが必要だと指摘している。
アイオワ大学の研究チームは、卵巣がん患者428人を対象に、手術や抗がん剤治療の前後に行われた心理状態の評価データを分析した。その結果、卵巣がん患者は一般の女性に比べ、うつ症状の評価で高いスコアを示した。
ただし、その多くは気分の落ち込みなどの精神的な問題というより、がんによって起きる身体的な不調が反映されたものだったという。
強い疲労感や睡眠障害、食欲の変化、集中力の低下は、うつ病でよく見られる症状として知られている。一方で、卵巣がん患者にも同じような症状が出ることがある。
研究チームは、こうした身体症状が評価に影響し、実際以上にうつ症状が重いと判断される可能性があるとみている。
研究を主導したアイオワ大学のレイチェル・テリス氏は「がんによる身体の変化なのか、うつ病による症状なのかを見極めることが重要だ」と説明した。
その上で「患者一人ひとりの状態に合わせて評価できれば、治療の効果を高めることにもつながる可能性がある」としている。
卵巣がんは、初期の段階でははっきりした症状が出にくく、「沈黙のがん」と呼ばれることもある。お腹の張り、消化不良、腹痛、頻尿などが現れることもあるが、腸の不調やストレスのせいだと思われやすい。
そのため、病気が進行してから診断されるケースも少なくない。
専門家は、原因の分からないお腹の張りや骨盤周辺の痛み、食欲の低下、長引く倦怠感などが数週間以上続く場合、単なるストレスや気分の問題と決めつけず、婦人科で検査を受けることを勧めている。













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