「交際相手の子を妊娠したのに既婚者だった」…“偽装独身”が社会問題に

交際相手の子どもを妊娠したのに、今になって妻子がいると打ち明けられた
東京都に住むマユさん(仮名・30代)は妊娠17週のとき、交際していた相手から「実は結婚していて子どももいる。まだ離婚していない」という衝撃的な告白を受けた。
二人が友人の紹介で知り合ったのは2022年8月だ。相手は当初、自身について「離婚した」と話していた。交際開始から2カ月ほどで結婚を意識するようになり、子どもを望んで不妊治療クリニックにも通っていた。
そして交際から2年が過ぎたころ、マユさんの妊娠が判明した。その事実を伝えたものの、交際相手は結婚準備に消極的な姿勢を見せた。
不審に思ったマユさんが結婚を先延ばしにする理由を問いただしたところ、交際相手はそこで初めて離婚していないことや子どもがいることを明かし、謝罪した。
結局、一人で娘を出産したマユさんは、相手に損害賠償を請求している。相手は「離婚した」と嘘をついた事実は認めつつ、マユさんと出会った時点では妻との離婚を考えていた、と主張しているという。
● 金品をだまし取っていないため「結婚詐欺」の適用は困難
近年、結婚しているにもかかわらず未婚と偽り、恋愛関係を築く「偽装独身」が社会問題として注目を集めている。
日テレNEWSは22日、最近設立された「偽装独身被害者の会」に数百件の相談が寄せられていると伝えた。同団体がインターネット上で実施したアンケートでは、回答した207人のうち42人が相手の子を妊娠したと答え、「偽装独身」による被害の深刻さが浮き彫りになった。
これまで日本では、偽装独身の問題は個人間の恋愛トラブルとして扱われる傾向があった。しかし近年は、社会的な課題として認識されるようになっている。
同メディアは、「偽装独身によって被害者は身体的・精神的な傷を負うが、現行法では刑事処罰が難しい」と指摘した。民事訴訟を起こしても賠償額は数十万円程度にとどまるケースが多く、訴訟費用の負担を考慮して泣き寝入りする人も少なくないという。
こうした状況を受け、加害者に対する刑事責任を問いやすくするため、法制度の見直しを求める声も上がっている。
大阪大学の島岡まな教授は「偽装独身の加害者は金銭をだまし取るわけではないため、『結婚詐欺』として処罰することは容易ではない」と説明した上で、「独身だと偽って性的関係を持ったとしても、『同意のない性的関係』とみなされにくい。加害者を刑事処罰できるよう、関連法の整備を進める必要がある」と訴えた。














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