
米国の北朝鮮専門メディア「38ノース(38 North)」は3日(現地時間)、長年にわたり電力不足に悩まされてきた北朝鮮が、ここ数年で大規模な太陽光発電所の建設を進めることで、電力不足の解消に向けて一定の成果を上げていると報じた。
北朝鮮は数十年にわたり電力不足に悩まされてきた。脱北者によると、停電は日常的に発生しており、農村部では数日間続くこともあるという。また、当局は工場や軍への電力供給を優先しているため、一般家庭は長時間の停電に見舞われることが少なくない。
しかし、北朝鮮が経済の近代化や国民生活の向上を推進する中で、安定した電力供給の必要性はますます高まっている。
実際、電力事情は改善しつつあるようだ。夜間の衛星画像を見ると、平壌(ピョンヤン)は過去10年間で徐々に明るさを増しており、電力供給の改善を示している。
北朝鮮全体の電力供給量は平壌ほど大幅には増えていないものの、全体としては増加傾向にある。ただ、電力不足の問題が完全に解消されたわけではない。
こうした中、黄海南道海州市(ファンヘナムド・ヘジュし)に新たに整備された太陽光発電所は、北朝鮮の太陽光発電拡大における転機となる可能性がある。この施設は単一施設としては北朝鮮最大となる10メガワット(MW)の発電容量を備えている。
北朝鮮の太陽光発電分野はさらに大規模な拡大局面に入っており、太陽光エネルギーに対する姿勢にも変化が見られる。
現在、北朝鮮各地では複数の大規模太陽光発電プロジェクトが建設中、あるいはすでに完成している。
これらの大規模発電所は、特定施設向けの電力供給にとどまらず、電力網へ電力を供給する役割も担っている。
北朝鮮が経済近代化を進める上で必要となる電力需要の相当部分を、こうした大規模太陽光発電が支えることになるとみられている。
北朝鮮は山岳地帯が多く、数百本の河川を有することから水力発電に適した環境を備えている。しかし、発電施設の建設能力には限界があり、原子力発電についても大きな進展は見られていない。
このため、近年は太陽光発電や風力発電への関心が高まっている。
すでに北朝鮮各地には太陽光発電設備が設置されているが、その多くは移動通信基地局や行政機関の建物への電力供給に利用されているという。
一方で近年は、電力網へ電力を供給する大規模な太陽光発電施設が急速に増加している。
その先駆けとなったのが、2019年に平安北道新義州市(ピョンアンプクド・シニジュし)の東側に建設された発電所だ。約1.3キロメートルにわたり、およそ3,600枚の太陽光パネルが設置された。
最近完成した黄海南道海州市の太陽光発電所は、これを上回る規模を誇る。2024年11月に着工し、約6カ月で完成したこの施設の発電容量は10MWに達する。直射光だけでなく地面からの反射光も活用できる両面型太陽光パネルを採用し、パネル当たりの発電効率を約30%向上させた。
また、昨年両江道(リャンガンド)に建設された太陽光発電所の発電容量は数千キロワット(kW)規模に達している。さらに同地域では、数万kW規模の太陽光発電所を追加建設する計画も進められている。
平安北道雲田郡三光里(ピョンアンプクド・ウンジョングン・サムグァンり)では、多数の新築住宅や畜産農場の整備を含む地域開発事業の一環として太陽光発電所が整備された。およそ800枚のパネルが村の北側の丘陵地に設置されている。
また、平安南道平城市(ピョンアンナムド・ピョンソンし)では2024年半ばから河川沿いに太陽光パネルが設置された。北朝鮮当局は、この発電所についても将来的に数千kW規模へ拡張する計画だという。














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