中国で、生後18か月の男児が父親の交際相手から暴行を受けて死亡する事件があった。
父親がその後、交際相手の処罰を望まない趣旨の書面に署名していたことが分かり、中国のネット上で批判が広がっている。

香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)によると、事件は中国広東省で起きた。男児の母親が徹底した捜査を求めたことで、事件の経緯が明らかになった。
母親の謝さんは昨年、元夫の李さんと離婚した。2人は10年余りの結婚生活を終え、長男は謝さんが、歩き始めたばかりの次男は李さんが育てることになった。
異変が起きたのは同年11月だった。謝さんは元義父から、次男が亡くなったとの連絡を受けた。急いで病院へ向かうと、元夫の李さんはすでに男児の火葬手続きを進めていたという。
しかし、男児の遺体には不審な点があった。医師は謝さんに対し、後頭部に傷があり、腹部も大きく腫れているとして、解剖を勧めた。謝さんはただちに警察へ通報した。
警察の捜査で、男児に暴行を加えていたのは、李さんと同居していた交際相手の郭だったことが分かった。彼女は仕事を辞めて家事をしており、男児が言うことを聞かないとして日常的に暴行を加えていたとみられている。
捜査によると、郭は男児が死亡する直前の3日間で、腹部を3回強く蹴っていた。解剖の結果、男児は肝臓や膵臓、腸に損傷を負い、大量出血とショックで死亡したとされた。
中国のネットユーザーの怒りをさらに強めたのは、父親の対応だった。李さんは、郭に殺意はなかったとして、処罰を望まない趣旨の書面に署名したと伝えられている。
謝さんは「私があの日、病院に少しでも遅れていたら、子どもはすでに灰になり、加害者は刑事責任を問われなかったかもしれない」と訴えている。
法律専門家は、父親が署名した書面が一定の減刑要素になる可能性はあるとみている。ただ、もう一方の保護者である母親が厳罰を求めているため、減刑効果は限定的との見方も出ている。
中国刑法では、残虐な方法で人を死亡させた場合、10年以上の懲役、無期懲役、または死刑が科される可能性がある。被害者が未成年の場合は、より重く処罰されることもある。
事件を知った中国のネットユーザーからは、「加害者以上に父親の放置と無関心が恐ろしい」「自分の罪悪感を軽くするために交際相手を許したのではないか」など、父親と加害者を批判する声が相次いでいる。













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