ベネズエラを襲った相次ぐ大地震で死者が1,700人を超える中、生後18日の息子を抱き、がれきの中で32時間耐え抜いた母親が救出された。

30日(現地時間)、BBCやNBCなどによると、ベネズエラのラ・グアイラ州に住むダヤナ・パティーニョさんは、6月24日にマグニチュード(M)7.2と7.5の地震が相次いで発生した際、生後18日の息子フアン・ダビドちゃんを抱いたまま建物の倒壊に巻き込まれた。
パティーニョさんはBBCのインタビューで、「最初は軽い揺れだと思ったが、息子を抱いた瞬間、建物が崩れた。左脚はコンクリートのがれきの下敷きになり、頭は岩に押さえ付けられ、身動きが取れなかった」と当時を振り返った。
パティーニョさんは、がれきの中から何度も助けを求めたものの、自分の声が外まで届かないことに気付き、それ以上叫ぶのをやめたという。代わりに息子の鼻に手を当て、息をしているか何度も確かめたほか、体の下にあった聖書に手を触れながら希望を捨てなかった。
パティーニョさんは「息子に母乳を与えることもできなかったが、息子が生きている限り、私も生き延びられると信じていた」と話した。

32時間後、がれきの隙間からかすかな光が差し込み、兄の声が聞こえると、パティーニョさんは最後の力を振り絞って「ここにいます」と叫んだ。救助隊はパティーニョさんの声と赤ちゃんの泣き声を確認し、母子を無事に救出した。
夫のヘルソンさんは「崩れ落ちる建物を見て、妻と息子はともに亡くなったと思った。息子を再び抱いた瞬間、奇跡だと思った」と振り返った。
一方、ベネズエラ当局は同日までに、死者が1,719人、負傷者が5,032人、被災者が15,866人に上ったと発表した。行方不明者は少なくとも50,000人とみられ、地震発生後も600回を超える余震が続いている。
国連のジャンルカ・ランポラ・デル・ティンダロ・ベネズエラ常駐調整官は、「最悪の事態に備え、当局と協力して遺体収容袋10,000個を確保している。実際の犠牲者がこれより少ないことを願っている」と述べた。

被害が集中しているラ・グアイラ地域では、遺体を安置する場所が足りず、臨時安置所に遺体が次々と運び込まれている。悪臭の拡散を防ぐために石灰をまいているほか、冷凍車が不足し、動物運搬用のトラックで遺体を搬送する事態も起きている。電気や水道の供給が途絶えた地域の被災者は、ろうそくで食べ物を温めるなど、厳しい環境の中で生活を続けている。
さらに大雨も予想されており、建物が新たに倒壊する危険性が高まっている。米航空宇宙局(NASA)は、衛星レーダーの分析から、最大58,870棟の建物が損壊または倒壊したとみている。














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