
カナダ政府は、最大12隻を導入する次世代潜水艦計画(CPSP)の優先交渉先を発表する見通しだ。
カナダ首相府によると、マーク・カーニー首相は6日午後4時50分(日本時間7日午前5時50分)に東部ノバスコシア州のハリファックス海軍基地を訪問し、6日午後5時10分(日本時間7日午前6時10分)、「カナダをより安全で、強靱かつ繁栄した国にするための新たな措置」を発表した。
防衛業界では、この発表がCPSPの優先交渉先の発表になるとの見方が強まっていた。カーニー首相は発表後、NATO首脳会議に出席するためトルコ・アンカラへ向かう予定だ。
カナダ紙グローブ・アンド・メールも複数の関係筋の話として、カーニー首相が同日、ハリファックスで海軍向け潜水艦建造事業の優先交渉先を発表すると報じた。
ロイター通信も、カーニー首相が7~8日に開催されるNATO首脳会議へ出発する前に、本事業の優先交渉先を発表する予定だと伝えている。
CPSPは、老朽化した「ビクトリア級」潜水艦の後継艦を調達するためのカナダ海軍最大規模の戦力整備計画だ。
カナダ海軍は現在、英国から中古で導入した潜水艦4隻を保有しているものの、通常運用が可能な潜水艦は実質1隻程度とされる。カナダ軍は、整備や訓練に伴う稼働率を踏まえ、高い即応態勢を維持するには計12隻の潜水艦が必要とみている。
このためカナダ政府は、CPSPを通じて最大12隻の通常動力型潜水艦を導入し、大西洋、太平洋、北極海を含む3海域における水中監視能力と抑止力の強化を図る方針だ。
現在、本事業では韓国のハンファオーシャンとHD現代重工業による共同提案と、ドイツ・ノルウェー陣営のティッセンクルップ・マリン・システムズ(TKMS)が受注を争っている。カナダ政府は昨年8月、この2陣営を適格供給業者に選定した。
共同提案を行っているハンファオーシャン(042660)とHD現代重工業(329180)は、3,000トン級「張保皐Ⅲ(KSS-Ⅲ)」をベースとした潜水艦の短納期と、カナダ国内での産業協力パッケージを強みとして打ち出している。一方、TKMSはドイツ・ノルウェー両政府の支援を受けるNATO協力モデルと、これまでの潜水艦輸出実績を前面に掲げている。
カナダは原子力潜水艦を調達対象から除外したため、米国企業は今回の入札には参加していない。米国では現在、通常動力型潜水艦を生産していない。
グローブ・アンド・メールは「今回の発表は、多くの大型調達案件と同様、優先交渉先を指名する性格となる可能性が高い」と報じ、「その後の契約交渉や最終契約の締結までには数年を要する可能性がある」と伝えている。













コメント0