「掘っても届かず、落としても壊れない」...地下100メートルに眠るイラン“最後の核拠点”

「ピックアックス山を近く破壊する。イラン側には準備しておくよう伝えてほしい」
ドナルド・トランプ米大統領が、1週間ぶりにイランの地下核施設があるピックアックス山への攻撃を予告したことで、同地に関心が集まっている。
トランプ大統領は13日、保守系司会者ヒュー・ヒューイット氏とのインタビューで言及したのに続き、21日(現地時間)にはジョセフ・アウン・レバノン大統領との共同記者会見で、「われわれは近く、あの地域に極めて強力な攻撃を加える」と述べた。
ピックアックス山は、イランで「コラン山」と呼ばれる山で、昨年6月に米国がバンカーバスターを使ってイランの核施設を空爆した「12日戦争」で攻撃を受けなかった場所である。国際原子力機関(IAEA)の査察も、これまで一度も受けていない。
「12日戦争」当時、米国はイランの核施設3カ所を空爆した。ピックアックス山は、そのうちの1カ所であるナタンズから約2km離れた場所にある。
標高約1,600mのこの山は、イランで「コラン山」と呼ばれている。「12日戦争」後、数千基の遠心分離機と60%に濃縮された核物質が同地へ移されたとみられている。
「コラン」はペルシャ語で「つるはし(ピックアックス)」を意味する。この名称は、古代から硬い花崗岩の山を掘削することが困難だったことに由来するとされる。

ピックアックス山には、花崗岩の地盤を地下約100mまで掘って核施設が建設されており、米軍のバンカーバスターを使っても攻撃は極めて困難だと分析されている。
イスラエル紙『エルサレム・ポスト』は、「イランは、ピックアックス山の施設は高性能遠心分離機の製造・組立工場にすぎず、実際の核燃料濃縮施設ではないと主張している」とした上で、「しかし、イラン当局はIAEA査察団による施設への立ち入りを認めていない」と報じた。
IAEAは、イランが2021年にピックアックス山で「核活動を行う意向がある」と表明したとしている。
トランプ大統領は、ピックアックス山を宇宙軍を使って監視しているとした上で、「大きく、美しく、強烈な一撃を加えるのにふさわしい標的だ」と述べた。
また、イランがピックアックス山へ核開発用の遠心分離機を移したかどうかについては、「おそらく、そうした可能性はある」としながらも、「核物質がなければ、何の意味もない」と強調した。

ピックアックス山の核施設は、2020年に近隣のナタンズにある地上のウラン濃縮施設が攻撃で損傷したことを受け、重要機器の保管施設として整備された。
核問題を扱うシンクタンク、科学・国際安全保障研究所(IIAS)によると、この15カ月間、ピックアックス山ではトラックの往来やトンネルの補強工事、警備区域の設定などの活動が継続的に行われてきた。
一方、1発当たり数億円に上るバンカーバスターでピックアックス山を攻撃しても、費用に見合う効果が得られるのかについては、悲観的な見方もある。
昨年の「12日戦争」で、米国は地下約60mまで貫通できる重さ13t超のバンカーバスター14発を使ってイランの核施設3カ所を攻撃した。しかし、遠心分離機をすべて破壊できず、残った遠心分離機がピックアックス山へ移されたのではないかとの疑惑が生じているためだ。
そのため、米国のバンカーバスターの在庫がほぼ底をついている状況では、ピックアックス山への攻撃は「12日戦争」当時よりはるかに複雑で、相当な時間と費用を要することになると、イスラエルメディア『Ynet』は予測した。
















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