
毎日食べるコメは、保存方法によって品質が大きく左右される食材だ。コメは精米直後から酸化が始まる。特に夏場の高温多湿な環境では、カビや害虫が発生しやすい。ここでは、コメを適切に保存する方法について紹介する。
消化器や肝臓に悪影響を及ぼすカビ毒に注意
コメなどの穀類は、外部の温度や湿度の変化に敏感に反応するため、カビが生えやすい。穀類に発生したカビは、致命的な毒素を生成する。アフラトキシン、オクラトキシン、ゼアラレノンなどのカビ毒は、人に急性・慢性の健康障害を引き起こす。
例えば、アフラトキシンは、世界保健機関(WHO)傘下の国際がん研究機関が指定したグループ1の発がん物質で、皮膚や消化器、肝臓などに損傷を与える。ゼアラレノンは生殖機能を低下させ、不妊の原因となる。オクラトキシンは腎臓に悪影響を及ぼす有害物質として知られている。このほか、カビ毒を摂取すると、腹痛や下痢、嘔吐、頭痛などの症状が現れることもある。
カビが生えたコメを見分ける方法としては、匂いを確認することが挙げられる。コメからカビ特有の湿っぽい異臭がするなら注意が必要だ。また、コメを研いだ際にとぎ汁が黒かったり青く見える場合も疑う方が良い。さらに、米粒全体、あるいは一部が黒く変色している場合も、カビが広がっている可能性がある。
カビ菌は加熱しても簡単には死滅しない。アフラトキシンは268℃以上の高温で分解されるため、一般家庭の通常の調理方法では除去できないとされる。
コメはどう保存すべきか
コメを袋のまま放置している場合は、保存方法を見直した方が良い。コメは密閉容器に入れ、約4℃の環境で保存すると酸化の進行が遅くなる。コメの保存温度による品質変化を調査した結果、密閉容器に入れて4℃で保存した場合、品質の変化が最も少なかったという。冷凍庫や常温よりも、冷蔵庫で保存するのが最適と分析されている。
冷蔵保存が難しい場合は、平均気温が低い10月から4月にかけては、涼しく日陰になる常温環境で保存しても良い。ただし、湿度は60%以下が望ましい。キッチンは湿気が多いため、除湿機などを利用して湿気対策をする必要がある。
コメの保存容器は、密閉性の高いプラスチック製やガラス製が適している。ただし、新しいコメを入れる前には、米びつを必ず空にし、米ぬかや異物を取り除く習慣をつけることが重要だ。古いコメの上に新しいコメをそのまま継ぎ足すと、品質劣化のリスクが高まる。













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