
フォードが次世代の電動ピックアップトラックと電動バンの発売を再び延期した。
8日(現地時間)、電気自動車専門メディア「インサイドEV」は自動車業界紙の情報として、フォードが次世代電動ピックアップトラック「プロジェクトT3」と次世代電動バンの発売時期を2028年に変更したと報じた。既存モデルのF-150ライトニングとE-トランジットで十分な競争力を維持できると判断したことが理由とされる。
「プロジェクトT3」はF-150ライトニングの後継となる次世代電動ピックアップで、当初は今年の発売を予定していたが、まず2027年に延期され、今回さらに2028年へと先送りされた。電動バンも当初の2026年発売計画から同年に延期されている。フォードはこの計画変更を6月にサプライヤーや従業員へ通知していた。
ただし、電気自動車事業の全体方針を後退させるわけではない。フォードはより手頃な価格帯のEV開発に注力する方針を掲げており、昨年発表した「スカンクワークス」プロジェクトを通じて低価格モデルの投入を予告している。2027年には中型電動ピックアップ「ランチェロ」を発売予定で、この名称は1950年代の小型ピックアップの名を継承。電動モーターを搭載した低価格帯モデルになる見込みだ。
フォードの今後のEV戦略は、8月11日にケンタッキーで開かれるイベントで詳細が明らかにされる予定だ。ジム・ファーレイCEOは「今回の発表はフォード全社員にとって重要な転機になる」と述べ、その場で革新的なEVとプラットフォームの開発計画を詳しく示すと強調した。
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