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「4.2秒→5.2秒→6.2秒」テスラの加速詐称疑惑…保証距離も19万kmから16万kmへ

山田雅彦 アクセス  

引用:テスラ
引用:テスラ

テスラがカナダで販売中の新型モデル3プレミアム後輪駆動車の加速性能仕様を再び下方修正した。発売当初から仕様が繰り返し変更される中、消費者の信頼性をめぐる議論も広がっている。

20日(現地時間)、電気自動車専門メディアElectrekによると、テスラは同車両の0〜100km/h加速時間を従来の5.2秒から6.2秒に再修正した。

このモデルは5月1日にカナダ市場に投入された。当時テスラは価格を約3万9490カナダドル(約400万円)に設定し、一充電航続距離463km、0〜100km/h加速時間4.2秒、最大急速充電出力250kWなどの仕様を公開した。特にこの価格はカナダで販売されたモデル3の中で最も安価な水準として注目を集めた。

しかし発売後わずか48時間でテスラは加速性能数値を5.2秒に修正し、従来の4.2秒表記は「ウェブサイト上の誤りだった」と説明した。この過程で最大急速充電出力も250kWから175kWに引き下げられ、バッテリーおよびドライブユニットの保証距離も従来の19万2000kmから16万kmに短縮された。さらに約2週間後、テスラは加速性能を改めて6.2秒に修正した。

現在公開されている6.2秒という数値は、ヨーロッパなど他の市場で販売されているギガ上海製モデル3標準後輪駆動仕様と同じ数値だ。業界では、この事実を根拠に、発売当初に示された4.2秒という数値が、最初から実際の性能と乖離していた可能性が高いとみられている。

カナダ向けモデル3プレミアム後輪駆動は、従来のカナダ販売モデルとは異なる後輪モーターを採用している。新車には最高出力194kW・最大トルク340Nmの「3D7」モーターが搭載された。以前のモデルに使用されていた「3D6」モーターは最高出力220kW・最大トルク440Nm程度であり、結果として出力は26kW、トルクは100Nm、それぞれ低下したことになる。

バッテリー構成も性能変化の背景として挙げられる。今回のモデルにはLFP(リン酸鉄リチウム)バッテリーが搭載されており、一般的にLFPセルはNMC(ニッケル系)バッテリーより瞬間放電性能が低く、初期加速性能で不利とされる。一方、価格競争力と耐久性の面では利点があり、テスラが約3万9490カナダドルという価格を実現するためにこの組み合わせを選択した可能性が指摘されている。

問題は仕様変更が繰り返された点だ。Electrekは、最初の修正時には単純な誤記や、生産地変更に伴う混乱の可能性も考えられたが、その後再度6.2秒に修正されたことで「ウェブサイト上の誤り」という説明の説得力が薄れたと指摘した。同メディアは「最初の数値が単なる誤りだったのであれば、なぜ正確な値にすぐ修正されなかったのか」と疑問を呈している。

実用面に限れば、6.2秒は日常走行用セダンとして十分な水準だとの見方もある。しかし発売当初から性能・充電・保証条件が相次いで変更されたことで、消費者からみた信頼性への懸念が高まっているとの分析もある。

市場では今後、電気自動車の価格競争がさらに激化するとみられている。Electrekは、BYDがカナダで約20か所のディーラー網整備を進めている点にも触れ、今後の競争では価格だけでなく、仕様情報の正確性と透明性が、今後の競争を左右する重要な要素になりうると指摘している。

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