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「新入社員の学生ローン返済を肩代わり」人材確保の切り札として企業の導入が加速、自治体も補助金で後押し

竹内智子 アクセス  

引用:Getty Images*この画像は記事の内容とは一切関係ありません
引用:Getty Images*この画像は記事の内容とは一切関係ありません

従業員の大学時代の学生ローンを肩代わりする企業が増加している。これらの企業は、昨年末時点で2,781社に達し、1年で倍増したという。人材確保の切り札となるだけでなく、税制優遇も受けられるため注目を集めている。

3日付の日本経済新聞によると、奨学金を貸与する日本学生支援機構は2021年4月に企業向けの「代理返還」制度を導入した。従業員が機構に返済すべき金額を企業が直接送金できるようにしたのだ。

高齢者向け配食サービス企業のシルバーライフは、昨年11月時点で正社員の約10%に当たる27人の学生ローンを肩代わりしている。7年かけて借入金全額を返済するが、対象は新入社員か経験者かを問わず、従業員が7年未満で退職しても返金を求めないという。

日本では以前から、給与に加えて一定額を上乗せし学生ローン返済を支援する企業があった。しかし、給与と支援金の区別が難しく、支援金にも所得税が課税される問題があった。一方、「代理返還」制度を利用すれば非課税となり、社会保険料の算定からも除外されため企業側にもメリットがある。返済分を損金算入でき、賃上げ促進税制の対象にもなる。また、一定の要件を満たせば法人税が軽減され、人手不足に悩む中小企業にとっても大きな助けとなる。

吉村建設工業は新入社員を対象に毎月2万円まで、最長で10年間支援するという。新入社員の半数がこの制度を利用している。学生ローン返済を肩代わりする中小企業に補助金を支給する自治体も現れた。京都府は返済額に応じて従業員1人当たり年間9万円まで支援する。群馬県も1人当たり最大6万円を補助する。これは、若い労働者の地域定着を期待してのことだ。

日本学生支援機構の調査によると、学生ローンを利用する大学生は増加の一途をたどっている。2022年には半数を超える55%に達し、2018年比で7.5ポイント増加した。学費負担が重くなっているためだ。東京大学は今年、20年ぶりに授業料を引き上げる。

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