「相手は人間ではなくボット」中国、AI恋人サービスで定期通知を義務化

中国国家インターネット情報弁公室(CAC)は15日、「AI恋人」サービスへの規制を始めた。AI恋人とは、仮想の人格を持つAIモデルと会話し、感情を共有できるよう設計されたサービスで、一部では「恋人」の顔の画像を作ったり、性格を自分で設定したりすることもできる。
この日導入された規制で、関連サービスを提供する事業者は今後、会話の相手が実在の人間ではなくボット(人のように振る舞う自動プログラム)であることを、利用者に定期的に知らせることが義務付けられた。過度なのめり込みを防ぎ、AI恋人と距離を置くよう促す狙いだ。各サービスは利用者の感情を過度にあおるコンテンツを生成してはならず、AIが生成したものであることを目立つ形で明示しなければならない。
中国当局が規制に乗り出したのは、AI恋人が出生率低下の一因になっているという認識があるためとみられる。AI恋人サービスが広がれば、実際の交際が減り、出生率がさらに下がりかねないというわけだ。中国の合計特殊出生率は最近、過去最低の0.97まで落ち込んだ。「AI彼女」を求める男性より「AI彼氏」を求める女性の需要が大きいなか、「AI彼氏」の感受性豊かで優しい人物像が、中国当局の示す望ましい男性像に合わないという指摘もあったと伝えられている。
業界は直ちに関連サービスを縮小した。バイトダンスの「豆包(ドウバオ)」、アリババの「Qwen(クウェン)」、テンセントの「元宝(ユアンバオ)」といった代表的なサービスはこの日、AIの人格を利用者が自分で設定してカスタマイズできる機能を廃止した。すでに使われていたAIはすべてオフライン化され、利用記録も消えた。米ブルームバーグ通信は、数年かけてAIとの愛着を育んできた利用者たちによる、死別にも似た喪失感を訴える投稿がSNSで相次いでいると報じた。
中国のAI恋人市場は近年急成長しており、一つのサービスで数百万人から最大2,300万人余りの利用者を抱えるケースもある。交際相手からの暴力を経験した人や、性的マイノリティーであることを理由に現実の出会いに制約を感じる人たちも、AI恋人を求めているという。
















コメント0