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「あのパンデミックよりも混乱している」トランプ再登場で記録された“不確実性史上最大スコア”…その余波は“異次元”

望月博樹 アクセス  

引用:ホワイトハウス
引用:ホワイトハウス

ドナルド・トランプ米大統領の就任以降、世界の政治・経済の不確実性が急速に高まっている。国際通貨基金(IMF)の研究チームによると、トランプ政権の発足後に世界不確実性指数(WUI)が急騰し、2008年の指数公表開始以来の過去最高を更新。同盟国や自由貿易協定(FTA)締結国を問わず仕掛けられた関税戦争によって、国際機関による成長率見通しも次々と引き下げられ、世界経済全体に不安が広がっている。

6月末のWUIは8万4305.3で、トランプ就任時(4万1383.2)の2倍以上に達した。指数はトランプ大統領の当選が決まった前年11月以降に急上昇を開始し、政策発表のたびに大きく変動。特に、4月に一方的な相互関税を発表した際には7万2733.5を記録し、6月のイラン核施設への空爆時には8万台を突破。2020年3月、新型コロナウイルス感染拡大によるパニック時の5万6223.6さえ上回る水準だった。

この上昇は、トランプ政権の第1期をも超えている。WUIが発表され始めた2008年以降、2016年までは通常1〜2万台、最大でも3万台前半だったが、トランプ大統領が共和党候補となった2016年7月に初めて4万を超えた。以後、2019年5月に中国への関税を25%まで引き上げ、中国が報復措置を発表した際に5万7518.0という過去最高を記録。だが現在はそれすらも上回り、今年4月から続く関税戦争の影響で、3か月連続で7万台以上の高水準が続いている。IMFの分析では、各国の政治・経済状況は、現在のトランプ第2期を、トランプ第1期やパンデミック期よりも「混乱が深い」と位置づけている。

こうした不確実性の高まりを背景に、世界経済の先行きもますます不透明となっている。世界銀行(WB)は6月、今年の世界経済成長率を当初予測の2.7%から2.3%へと0.4%ポイント下方修正。関税引き上げにより、あらゆる経済圏で強い逆風が吹くと予想している。米国、中国、欧州など主要国の成長率見通しは軒並み引き下げられ、2008年の世界金融危機以来で最も低調な年になると見られている。

IMFも4月に成長率予測を3.3%から2.8%に引き下げ、通商戦争が景気鈍化の主要因と認定。経済協力開発機構(OECD)も6月に2.9%とし、年初から0.2%ポイントの下方修正を発表した。トランプ政権による「関税ドミノ」は、世界全体の経済不安をさらに加速させている。

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