ドナルド・トランプ米政権が、日本と韓国からの対米投資を活用し「国家経済安全基金」を創設する構想を打ち出した。同盟国から超高関税で資金を引き出し、自国インフラの再建に充てる狙いとみられる。

先月、米韓は大枠で貿易和解に達したものの、対米投資の方法など詳細な事項で立場の隔たりが大きく、米国が追加要求を次々と突きつけて今後の交渉過程で圧力を強めていくとの見方が出ている。

引用:newsis

ハワード・ラトニック米商務長官は26日(現地時間)、CNBCのインタビューで「日本と韓国、そして他の国々の資金で国家経済安全基金を設立する」と表明した。さらに「これはトランプ大統領が関税を通じて実現した取引であり、これらの国々が米国の社会基盤整備のために資金を拠出する」と明かした。

ラトニック長官は、この基金は関税収入ではなく「強い米国が世界の成功に不可欠だと理解する国々の約束」に基づくものだと強調し、「米国の納税者負担を用いる国富ファンドではない」と説明した。

トランプ大統領は今年2月、財務省と商務省に国富ファンド設立を指示する大統領令に署名したが、税金を原資とする運用には規制や透明性確保などの問題が伴うため、日本や韓国からの投資を財源とする方向に転換したとみられる。

米国は先月、韓国に総額3,500億ドル(約51兆5,683億7,600万円)の対米投資を求める一方で、韓国産製品への関税を25%から15%へ引き下げた。日本も先行して5,500億ドル(約81兆154億9,700万円)の投資を約束し、関税15%への引き下げを受けた。ただし投資の形式をめぐり、日本・韓国は保証や融資を重視するのに対し、米国は直接投資拡大を要求しており、隔たりは埋まっていない。

欧州連合(EU)も投資と引き換えに関税を下げられたが、ラトニック長官は日本と韓国を名指しし、SNSで「韓国の投資利益の90%を米国が持つべきだ」と発信していた。今回は投資資金の具体的な使い道にまで踏み出す姿勢を見せている。

また米国は日本との5,500億ドル規模の投資合意を文書化する作業を進めている。これまで日本側は文書化を避けてきたが、米国の圧力を受け転じたとみられる。韓国についても、米側の圧力が続く中で投資計画の詳細協議とともに文書化に進む可能性が指摘されている

一方でラトニック長官は、米政府がインテルに補助金を支給する代わりに10%の株式を取得した事例に触れ、同様の手法で防衛産業企業の株式取得を検討していると言及した。「ロッキード・マーティンの売上の97%は米政府によるもので、実質的に政府の一部だ」と指摘しつつ、具体的な判断は国防総省に委ねると述べた。

荒巻俊
荒巻俊

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