
小泉進次郎防衛相は28日、硫黄島(東京都小笠原村)で日米合同慰霊式に参列した後、太平洋側の広大な海空域で防衛体制が空白状態にあるとし、防衛省内に「太平洋防衛構想室(仮称)」を4月に新設すると明らかにした。
読売新聞など主要メディアは同日、小泉防衛相が中国の太平洋進出拡大を牽制するため、自衛隊の体制・配置の全面的な再検討に着手すると報じた。政府は年内に国家安全保障戦略など安保三文書改正の核心として太平洋防衛を明記し、港湾やレーダー網の構築を推進する。
小泉防衛相は硫黄島の視察中、太平洋防衛体制の強化は緊急課題だと強調した。硫黄島には海上自衛隊など約400名の自衛隊員が常駐しているが、沿岸部が浅いため大型船の接岸が不可能だ。このため、来年度から港湾整備調査に着手し、戦闘機のスクランブル待機用の弾薬・燃料の補給体制を整える。滑走路の強化と火山活動の対策も並行して検討する。
小笠原諸島上空の防空識別圏(ADIZ)は米軍が戦後設定しておらず、警戒監視の空白状態にある。防衛省は北大東島(沖縄県)の移動式の警戒管制レーダーを迅速に配備し、常時レーダー網の構築を急ぐ。日本最東端の南鳥島(東京都小笠原村)の地対艦ミサイル射撃場は2017年に完成し、翌年に使用予定だ。滑走路の拡張で戦闘機の離着陸を容易にする方策も議論中だ。
中国海軍の空母「遼寧」は昨年6月、初めて「第二列島線」を越えて太平洋に進出した。空母2隻の同時展開事例も発生した。昨年12月には沖縄本島南東の公海上空で「遼寧」から発進した中国軍機が自衛隊機のレーダーを調査する事件もあった。防衛省は小笠原の領空侵犯リスクを空白解消の優先事項に指定した。
小泉防衛相は慰霊式で「日米同盟の深化で揺るぎない平和を築く」と述べた。太平洋防衛構想室は自衛隊の太平洋配置再編の中核的な役割を担う。防衛省は安保三文書に港湾・滑走路・警戒レーダー整備の必要性を明記し、日米同盟連携の防衛線拡張を本格化する。
小泉防衛相が訪れた硫黄島は太平洋戦争当時、1945年2月19日から3月26日まで最悪の激戦地だった。当時、栗林忠道中将が指揮した日本軍は洞窟陣地・摺鉢山の防御で米軍を苦しめた。
80年ぶりに防衛相が訪問した硫黄島は小笠原諸島の戦略的要所だ。現在、自衛隊員400名が駐屯し、港湾とレーダー整備により日米同盟の太平洋防衛線の核心拠点になる。中国の空母進出を受け、小泉防衛相の「空白解消」宣言は歴史的な激戦地を現代の安全保障最前線に復活させる象徴的な行動だ。
















コメント0