
8年ぶりに中国を訪問するドナルド・トランプ米大統領に、次男エリック・トランプ氏夫妻が同行する。トランプ大統領側はエリック氏の同行は事業とは無関係だとしているが、トランプ一族が大統領の影響力を背景に事業を広げてきたとの批判があるだけに、利益相反を巡る論争を免れるのは難しいだろう。
15日(現地時間)香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)によると、エリック氏と妻ララ・トランプ氏は来月14日に予定されているトランプ大統領の中国訪問に同行するという。トランプ・オーガニゼーションのキンバリー・ベンザ報道担当者は「エリック氏とララ氏は大統領の国賓訪問に同行できることを誇りに思っている」と述べた。父親の事業を管理するエリック氏は今回の訪問に個人資格で参加するという。
ベンザ氏はさらに「エリック氏は父親と今期政権の実績を非常に誇りに思っており、これを支持する息子として個人資格で参加する」と説明した。その上で「エリック氏は中国で事業を行っておらず、今後その計画もない」とし「非公開の会合には出席せず、歴史的な瞬間を記念して大統領の傍らに立つだけだ」と付け加えた。
トランプ・オーガニゼーションはトランプ大統領の二人の息子ドナルド・トランプ・ジュニア氏とエリック氏の2人が率いている。中でもエリック氏は副社長として、不動産やゴルフ、ブロックチェーン分野への投資を統括している。トランプ大統領が推進している「大統領図書館」財団の理事長も務めており、一族の中核人物とみられている。トランプ・オーガニゼーションはトランプ第2期政権の政策の恩恵を受けながら事業上の利益を得てきたとして「政治権力を利用した一家の金もうけ」との批判を受けてきた。
エリック氏は兄ドナルド・トランプ・ジュニア氏とともに、ビットコイン採掘会社アメリカン・ビットコインをグリフォン・デジタル・マイニングとの合併を通じてナスダックに上場させた。上場初日には株価が一時21%上昇し、資産規模も大きく膨らんだ。最近では、二人の息子が投資するドローン企業パワーアスが、トランプ大統領が引き起こした米国とイランの戦争の中で有力銘柄として浮上し、批判を招いた。
こうした中、今回の訪中同行についても将来の事業拡大を見据えた布石ではないかとの見方が出ている。トランプ大統領はこれに先立ち、米国のジョー・バイデン前大統領が副大統領時代に次男ハンター・バイデン氏を中国に同行させたことを強く批判してきた。ハンター氏が父親の影響力を利用して中国から投資資金を確保したと非難していたが、バイデン家は不正を否定してきた。
ホワイトハウスのアナ・ケリー報道官は「トランプ大統領は公正な貿易の強化や経済協力の改善、米国に流入するフェンタニル原料物質の遮断など、両国の主要課題を協議する見通しだ」とし「今回の訪問はこの1年間の建設的な対話を土台とするものだ」と述べた。
今回の訪問は8年ぶりとなる米大統領の中国訪問で、米中関係の安定維持が狙いとされる。世界2大経済大国である米中両国は、トランプ政権の高関税政策と中国のレアアース輸出規制を受けた対立の末、昨年休戦に合意していた。一部の米企業は今回の訪問で大豆やボーイング機の購入合意などの成果が出ることに期待を寄せている。
一方、ララ氏は共和党全国委員会の共同議長を務めた経験があり、現在はフォックス・ニュースで「マイ・ビュー・ウィズ・ララ・トランプ」の司会を務めている。トランプ大統領の長男ドナルド・トランプ・ジュニア氏は今回の訪中には同行しない。
















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