
中東戦争を巡り、米国のドナルド・トランプ大統領と欧州主要国が対立する中、トランプ大統領側に立っていた欧州の右派・極右陣営もトランプ大統領との距離を置き始めた。トランプ大統領の右派ポピュリズムに便乗して勢力を拡大してきた欧州の右派だが、今や親トランプ派の姿勢が自国の選挙などで不利に働く状況になっている。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は15日(現地時間)、「トランプ大統領と欧州の亀裂が深まる中、トランプ大統領は今や彼の政治的同盟者たちまでその対立に巻き込んでいる」と報じた。
●伊メローニ、カトリックを意識して「手を切る」
トランプ大統領と欧州の右派指導者間の最近の対立例として、イタリアのジョルジャ・メローニ首相が挙げられる。メローニ首相はローマ教皇のレオ14世を批判したトランプ大統領に対し、「宗教指導者が政治指導者の言いなりになる社会は非常に不快だ」と連続して批判するメッセージを発した。
対イラン戦争参戦に消極的なイタリアに不満を抱いていたトランプ大統領は、「受け入れられないのは彼女の方だ」と不快感を示した。メローニ首相は先月、憲法改正の是非を問う国民投票で敗北した。政治的な立場が弱まった状況下、カトリック支持層を守るため「トランプ離れ」という賭けに出たとの見方がある。
トランプ大統領はグリーンランドの領有権論争、北大西洋条約機構(NATO)脱退の脅迫、関税問題などで欧州と摩擦を起こしてきた。特に対イラン戦争は欧州の右派・極右陣営までもトランプ大統領から離反させるきっかけになった。
●英ファラージュ・仏ルペンなども距離を置く
トランプ大統領に近い政治スタイルで知られる英国の右派ポピュリスト政党「改革党」のナイジェル・ファラージ党首は「(戦争の)出口戦略が期待ほど明確でない」と述べた。フランスの代表的な右翼「国民戦線(FN)」のマリーヌ・ルペン党首も今月初め、フランス紙のル・パリジャンとのインタビューで「トランプ大統領はイラン介入の波及効果を正しく認識していなかった」と指摘した。
12日に行われたハンガリー総選挙は、欧州の右派をさらに悩ませている。「ハンガリーのトランプ」と呼ばれていたハンガリーのオルバーン・ビクトル首相がトランプ大統領の支援にもかかわらず総選挙で大敗し、16年の政権から退くことになったためだ。欧州の政界ではハンガリーの有権者がトランプ式の極端主義に失望を示したとの分析が出ている。結局、欧州の右派にとっては「トランプ・リスク」を払拭することが課題になったとの見方だ。
●ハンガリー首相、トランプの支援にも敗北
ただし、今回のハンガリー総選挙の結果に過度な意味を持たせるべきではないという反論もある。ジョージア大学国際関係学のカス・ミュデ教授は「ハンガリー総選挙の結果は一つの傾向の始まりを示すものだが、来年のフランス大統領選などで極右が同様の敗北を喫するとは断言できない」と指摘した。
















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