
ニューヨーク株式市場が連日、過去最高値を更新する中、ドナルド・トランプ政権の政策が米国経済の構造的リスクを拡大させているとの警告が出ている。
21日(現地時間)の英フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、S&P500指数はイラン戦争勃発後に7.3%以上上昇し、指数採用企業の約85%が1〜3月期の業績予想を上回ったという。
しかしFTは、市場の強気基調とは裏腹に、政策リスクはむしろ拡大していると指摘した。トランプ政権がイランとの軍事衝突によって世界のエネルギー市場の不透明感を高めているほか、任期満了を控えた米国のジェローム・パウエルFRB議長への捜査可能性に言及し、中央銀行の独立性に圧力をかけているという。
トランプ第2次政権発足初期までは、市場は政権をけん制する役割を果たしていた。昨年4月の「解放の日」関税発表後に株式市場は急落し、政権が通商政策の大部分を猶予して以降、市場は持ち直した。しかし現在では、市場は政権による混乱への反応が鈍くなっているとの分析が出ている。
FTは、「短期指標にはまだ反映されていないだけで、経済にはすでに相当なダメージが蓄積しており、時間の経過とともにその影響が表面化する可能性が高い」と警告した。
実際、市場と現実の乖離が後になって大きな衝撃につながった事例は過去にもある。1987年のブラックマンデー直前まで株式市場は18か月間にわたり急騰していたが、その後わずか1日で22%暴落した。欧州債務危機前のギリシャ国債も、危険信号が無視されたまま低利回りで取引されていたが、その後一気に崩壊した。
FTは、最近の政策が既存の問題をさらに悪化させていると評価した。財政健全性が悪化する中でも大規模減税を継続しているほか、人工知能(AI)によって電力需要が急増する状況で、比較的低コストな代替エネルギーへの支援は縮小されているという。これは、物価上昇と景気減速を同時に招く可能性があるとの指摘だ。
さらに、連邦準備制度の政治化や大学・科学研究支援の縮小、移民規制強化、関税拡大なども新たな不安要因として挙げられている。政府効率化省(DOGE)による大規模な組織縮小についても、政府機能そのものを大きく損なったとの批判が出ている。
ただFTは、米国経済に対する過度な悲観論にも警鐘を鳴らした。米国は依然として世界で最も魅力的な投資先の一つではあるが、好調な株式市場だけを見て安心すべきではないという。FTは、「経済が実体経済への打撃を反映し始めた時には、すでに後戻りできない状況になっている可能性がある」と警告した。
















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