
キア・スターマー英首相は4日(現地時間)、英国内で起きた10代少年の殺害事件をめぐり、相次いで批判的な投稿を行ったイーロン・マスク・テスラ最高経営責任者(CEO)に対し、「英国政治に介入し、社会の分断を助長している」と強く批判した。
ポリティコなどによると、マスク氏は先月27日以降、英国政治に関する投稿や返信、リポストを100件以上行ったとされる。特に、英国の10代少年ヘンリー・ノバクさんの殺害事件をめぐり、極右的な論理や主張を含む投稿をXに繰り返し掲載していた。
ノバクさんは昨年12月、イングランド南部サウサンプトンで刃物で刺され死亡した。当時、加害者のビクラム・ディグワは、ノバクさんが自分を人種差別的に侮辱し、攻撃したと虚偽の通報をした。出動した警察は、致命傷を負って倒れていたノバクさんに手錠をかけた。当時の映像が公開されると、世論の怒りを呼んだ。加害者には最低21年の終身刑が言い渡された。
マスク氏はこの件に関連し、「警察は加害者側に卑屈に屈服した」といった投稿を行った。ガーディアンによると、マスク氏はまた、英国社会が白人に不利に働いているとの趣旨の主張を繰り返してきた。
スターマー首相はこの日、イングランド北部・ウェスト・ヨークシャーで記者団に対し、「われわれは自国のあり方を明確にする必要がある。マスク氏はここ数日、再びわれわれの政治に介入し、分断をあおろうとしているが、それは英国の本来の姿ではない」と述べた。
続けて、「英国人は理性的で寛容な人々だ」とし、「ヘンリーさんの事件のような痛ましい出来事に直面した時も、彼の遺族がそうであったように、われわれは冷静に対応する」と強調した。
スターマー首相は、今回の事件を受けて警察の対応を検証する必要があると認めつつも、国民に対し感情的な反応を控えるよう呼びかけた。
また同日、首相官邸で遺族と面会し、「深い責任を感じている」と述べたうえで、「今回の事件で誤っていた点を正すため、必要なあらゆる措置を取る」と明らかにした。
現在、英国の警察監督機関は、当時の警察対応が適切だったかどうかを調査している。
この事件は英国政界でも大きな争点となっている。
保守党のケミ・ベーデノック党首はこの日、遺族と面会した後、Xを通じて「遺族は地域社会が分断されることを望んでいない。ヘンリーさんの記憶が社会を一つにするきっかけになることを願っている」とし、「この悲劇が故人のための前向きな遺産につながるよう努力する」と述べた。
一方、極右政党リフォームUKのナイジェル・ファラージ党首は、人々が「純粋で冷徹な怒り」をもって対応すべきだとあおったとして、批判を浴びた。
3日にはサウサンプトンで、警察の対応に抗議するデモが暴力沙汰に発展し、2人が逮捕され、警察官11人が負傷した。警察は、極右の扇動者らがデモに加わっていたとみていると、外信は報じている。













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