中国、NYT北京特派員を追放「台湾を国家と表現」と反発

中国政府が米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)の北京特派員を追放した問題を巡り、中国側が台湾問題を理由に挙げて強く反発した。中国はNYTが台湾独立勢力に誤ったメッセージを送ったと主張している。
中国外務省の報道官、林剣氏は1日の定例記者会見で「NYTは台湾当局に『台湾独立』の主張を広める場を提供した」とし「中国の台湾地区を公然と『国家』と表現し『一つの中国』原則と米中3つの共同声明を深刻に違反した」と批判した。
続けて「これは台湾独立勢力に誤った信号を送る行為だ」とし「中国は断固として反対する。NYTは自ら誤りを正すべきであり、誤った立場を取り続けるべきではない」と警告した。
AP通信などによると、中国当局は今年2月、NYT北京特派員のビビアン・ワン記者を追放したという。中国側は昨年開催されたディールブック・サミット2025で台湾の頼清徳総統がインタビューを受けた際の表現を問題視したとみられている。当時、インタビューの司会者が台湾を「国家」と表現したとされる。
ただし、NYTはワン記者が当該インタビューの制作や進行に直接関与していなかったと説明している。
これに対し米政府は今年4月、中国国営メディア新華社に所属する中国人記者のビザを取り消した。これはNYT記者の追放措置への対抗措置と受け止められた。
中国政府は自国の措置が正当な法執行だったとの立場も改めて強調した。林報道官は「ワン記者は中国滞在中に虚偽の取材記録があり、外国メディアや外国人記者の取材活動に関する規定に違反した」と主張し「中国は法に基づき滞在許可を取り消した」と述べた。
一方で米国の対応については「米国は相互主義を口実に、合法的に活動していた新華社の記者を政治的に弾圧した」と反発した。
さらに林報道官は「近年、中国は米国人記者の中国取材に向けてビザ発給で便宜を図ってきたが、中国人記者の米国取材ビザ申請は容易に承認されなかった」と述べ、一連の報道機関を巡る対立の責任は米国側にあるとの認識を示した。













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