
日本と米国は8日と9日、東京で「拡大抑止対話(EDD)」を開催し、北朝鮮の完全な非核化を目指す方針を改めて確認した。北朝鮮、中国、ロシアによる核の脅威が高まっているとの認識を共有するとともに、米国の核戦力の近代化を含む抑止力強化についても協議した。同じ時期に平壌(ピョンヤン)では中朝首脳会談が開かれており、東京で行われた今回の日米協議は、それに対抗する意味合いを持つものとみられている。また、習近平国家主席が訪朝中に北朝鮮の非核化へ一切言及しなかったことで、中国が事実上北朝鮮の核保有を容認しているのではないかとの見方が広がる中、日米両国が共同でけん制に乗り出したとの分析も出ている。
10日、米国務省と日本外務省によると、米国務省と国防総省、日本外務省と防衛省はEDD終了後に発表した声明で、「双方の代表団は、中国による急速かつ不透明な核戦力増強について協議するとともに、北朝鮮の核兵器開発問題はすでに終わったとするロシアの主張を退けた」と明らかにしたという。そのうえで、「北朝鮮の完全な非核化に向けた意思を改めて確認した」と強調した。
また双方は「地域における核の脅威の高まりを踏まえ、日本の防衛政策および防衛力強化の取り組みとともに、米国の核戦力の近代化と運用能力強化の取り組みについて協議した」と説明した。さらに、「日本側は現在策定中の国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画の検討状況を共有した」とした。北朝鮮がこの1年間で核弾頭保有数を10発増やし、計60発規模に達したとされるほか、中国やロシアの軍事的脅威も増大する中、日米両国は軍事協力の一層の強化を進める構えだ。
特に米国務省は声明で、米国が核戦力を含むあらゆる防衛能力を用いて日本を防衛するとの公約を改めて確認した。一方、日本は地域の平和と安定の維持に向けた米軍の作戦および軍事活動を支持し、その取り組みが核兵器の拡散防止にも寄与しているとの認識を示した。
双方の代表団は定例の図上演習も実施した。日本の海上自衛隊横須賀基地を訪問し、イージス護衛艦「きりしま」を視察した。「きりしま」には、中国や北朝鮮による弾道ミサイル攻撃に対処するため、迎撃用のSM-3ミサイルなどが搭載されている。
今回のEDD終了後に発表された共同声明では、日米両国は通常北朝鮮を指す英語表現である「North Korea」の代わりに、北朝鮮の正式国号である朝鮮民主主義人民共和国の英語略称「DPRK」を使用した。トランプ政権第1期に米朝対話が行われていた際にも「DPRK」という表記が使われていたことから、今回の表現には北朝鮮との対話の可能性を残す意図が込められているとの見方が出ている。これに先立ち、米国務省は4日、「前提条件なしで北朝鮮との対話に応じる用意がある」と改めて表明していた。















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