
ドナルド・トランプ米大統領が再びウクライナ寄りの姿勢を見せると、ウクライナ側は歓迎する一方、ロシア側は不快感をあらわにした。
英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は23日(現地時間)、トランプ大統領がウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領に、ウクライナ軍による最近のロシア本土への長距離攻撃の成果に強い印象を受けたと語っていたと報じた。
こうしたやり取りは、16日にフランスで開かれた主要7カ国首脳会議(G7サミット)の夕食会の席で交わされた会話を通じて明らかになったという。
匿名を条件にFTの取材に応じたウクライナ政府関係者は、「両首脳は夕食会の席で長時間にわたり意見を交わした」とし、「トランプ大統領は、前線から遠く離れたロシア国内の軍事・産業施設を攻撃できるウクライナの能力を高く評価していた」と語った。
さらに、「トランプ大統領はウクライナへのより強力な支援に前向きな反応を示しており、ロシアに戦争終結を迫ろうとする意向も強まったように見えた」と付け加えた。

ゼレンスキー大統領も22日、ウクライナの放送局とのインタビューで、トランプ大統領およびマルコ・ルビオ米国務長官との会談で交わした別のやり取りについて明らかにした。
ゼレンスキー氏は、「パトリオットミサイルのライセンス生産を含む機密性の高い追加的な軍事支援について踏み込んだ協議を行った」としたうえで、「トランプ大統領は初めて前向きな反応を示した」と述べた。さらに、「現在必要なのはトランプ大統領の最終的な承認だ。米国の防衛産業に対し、欧州とウクライナで防空ミサイルのライセンス生産施設を設立するよう働きかける計画だ」と説明した。
パトリオットミサイルのライセンス生産に前向きな動きが見られると、ロシア側は反発した。セルゲイ・ラブロフ露外相は23日、「米国はもはやこの戦争における客観的な仲介者としての役割を放棄したようだ」と批判した。
こうしたトランプ政権の姿勢の変化の背景には、この数か月間でウクライナがモスクワをはじめとするロシア本土への長距離攻撃で一定の成果を上げてきたことがあるとみられている。
今年初めまで米情報機関は、ロシアが戦況で優位に立っていると分析しており、ウクライナ支援の拡大にも慎重な姿勢を示していた。

実際、ウクライナは長距離ドローンを主力に、ロシア本土の奥深くまで攻撃を行っている。特にモスクワは今月だけで少なくとも3回の攻撃を受けており、カポトニャ地区の大規模製油所が被害を受けたほか、ロシア各地で燃料不足への懸念が広がっている。
また、22日にはロシア西部ボロネジ州にあるVZPP半導体工場が巡航ミサイルによる攻撃を受けた。同工場は、ロシア軍のKh-101やKh-55巡航ミサイルなどに搭載される中核部品を生産している。













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