
米国のドナルド・トランプ大統領がイランとの戦争を終結させるための予備合意を推進し、イラン経済に巨額の資金が流入する見通しだ。米国が制裁を緩和し、凍結資産の解除に踏み切ると、イランは合意発効1週間で原油4,000万バレル以上を海外に輸出した。
ワシントン・ポスト(WP)は27日(現地時間)、米トランプ政権の予備和平合意が戦争で打撃を受けたイラン政権に経済的命綱を提供していると報じた。米国はイランがホルムズ海峡を再開し、核査察を許可する条件で原油をドルで販売できるよう制裁を一部免除した。海外で凍結されていたイラン資産も段階的に解除することにした。
しかし、イランの原油販売収益には明確な使用制限がない。イラン政府が経済復興だけでなく、軍事施設の再建やヒズボラなど親イラン武装組織の支援に資金を回す可能性があるとの懸念が出ている。
海運追跡会社タンカートラッカーズ・ドット・コムによると、イランは合意発効後、原油4,000万バレル以上を国際市場に出したという。米国の封鎖期間中に貯蔵施設に蓄積された量も大幅に含まれている。専門家らはイランの原油輸出が早ければ1日160万~170万バレルの水準に回復するとの見通しを示した。この場合、イランは今後2か月間で原油販売により80億~90億ドル(約1兆2,900億円~1兆4,600億円)を稼ぐことができる。
原油収益や凍結資産の解除などを合わせたイランの60日間の経済的利益は300億ドル(約4兆8,500億円)に達すると試算された。これは米国が現金300億ドルを直接支給するという意味ではなく、制裁緩和と資産解除でイランが得る全体的な経済効果だ。
イランは戦争前から物価の急騰と通貨価値の下落で深刻な経済難に直面していた。大規模な制裁緩和と外貨流入は戦後復興を超え、政権が民心の離反を和らげるためにも活用される可能性がある。戦争で破壊されたイランの工場や道路、橋、研究施設、燃料貯蔵施設を復旧するには約3,000億ドル(約48兆5,400億円)が必要と見込まれている。イランは当面、経済とインフラ再建に相当な資金を投入しなければならない。
ユーラシア・グループのシニアアナリストのグレゴリー・ブルー氏は、原油販売で入ってくる外貨は事実上用途を特定しにくいと指摘した。イランが必要に応じて自国軍や親イラン武装組織に資金を回す可能性があるとの説明だ。
戦争初期、トランプ政権はイラン国民に政権転覆を呼びかけた。しかし、米国とイスラエルの空爆に耐えたイラン政権は、逆に内部統制力を強化したと評価されている。米国の制裁緩和が結果的にイラン指導部の生存基盤を強化する可能性があるとの分析も出ている。
トランプ政権はイランが合意を破れば制裁免除を取り消し、圧力を復活させると強調した。一方、批判論者らは米国が核問題で明確な譲歩を得る前に、あまりにも大きな経済的利益を提供したと指摘している。特にイランは米国が主張した核施設査察の合意をまだ公式に認めていない。トランプ大統領が戦争の勝利を宣言したが、イランは原油輸出と凍結資産の解除という実利を先に手に入れたとの評価が出ている。















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