「稼いでも現金が残らない」…Googleを襲った“上場以来初の異変”、巨額AI投資の裏側

Google、初の四半期フリーキャッシュフロー赤字

引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません
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人工知能(AI)の投資競争が激化するなか、ハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)の現金創出力が急速に弱まっている。Googleが上場以来初めて、四半期ベースのフリーキャッシュフロー(FCF)がマイナスに転じたのに続き、アマゾンとメタも現金の余力が大幅に減少すると予想される。AI事業で得られる現金よりも、データセンターや画像処理半導体(GPU)などに投入される資金がより早く増加しており、巨大テック企業の財務の負担が新たな投資の変数として浮上しているという分析だ。

22日(現地時間)、Googleの親会社アルファベットは、今年4〜6月期のフリーキャッシュフローがマイナス58億5,500万ドル(約9,578億7,700万円)を記録したと発表した。Googleが2004年のナスダック上場以来、四半期ベースでフリーキャッシュフローがマイナスに転じたのは今回が初めてだ。

これはAIインフラの拡大のために巨額の資金を投入した影響だ。アルファベットは今四半期の設備投資(CAPEX)として449億ドル(約7兆3,551億円)を執行した。さらに来年の設備投資の規模も1,950億〜2,050億ドル(約31兆9,430億〜約33兆5,810億円)に引き上げ、従来の予想(1,800億〜1,900億ドル、約29兆4,858億〜約31兆1,239億円)を上回る見込みだ。英フィナンシャル・タイムズ(FT)は「現金の流出と150億ドル(約2兆4,572億円)規模の追加の投資計画は、AI投資の規模をめぐる投資家の不安感をさらに高める可能性がある」と評価した。

引用:Googleの決算資料
引用:Googleの決算資料

この現象はGoogleだけの問題ではない。AIインフラの競争に参入した他のハイパースケーラーも、次々と現金創出力が鈍化すると予想される。

ブルームバーグの市場予想によると、30日に決算を発表するアマゾンは、今四半期、約7億ドル(約1,145億2,000万円)のマイナスのフリーキャッシュフローを記録する見込みだという。1〜3月期にマイナス182億ドル(約2兆9,813億円)のフリーキャッシュフローを記録したのに続き、2四半期連続でマイナスが予想される。

メタも今四半期の決算で、約12億ドル(約1,963億2,000万円)のマイナスのフリーキャッシュフローを記録する見込みだ。これが実現すれば、10年ぶりに四半期ベースで現金創出力がマイナスに転じることになる。直前の四半期に132億ドル(約2兆1,623億円)のフリーキャッシュフローを記録したことと比較すると、急激な変化だ。一方、マイクロソフト(MS)は今四半期、約158億ドル(約2兆5,882億円)のフリーキャッシュフローを維持する見込みだ。

この変化はAI投資の競争の新たな局面を示しているという評価だ。最近まで市場はAI投資の拡大自体を成長の兆しと受け取っていたが、今では投資の規模よりも、投資収益率や現金の回収の速度などにより注目し始めている。巨額の投資を長期間続けるほど、社債の発行など外部からの資金調達の負担が大きくなる可能性があるという懸念も出ている。資産運用会社SLCマネジメントのデック・マラーキー専務は「市場は、ハイパースケーラーがAIの主導権を確保するために攻撃的に投資することを望んでいるが、その速度が企業の収益性を損なうレベルに達することは望んでいない」と述べた。

AI投資に資金が優先的に配分されることで、株主への還元の余力も減少する可能性がある。これまでシリコンバレーのテック企業は、巨額の現金を背景に自社株買いや配当を拡大し、米国の株式市場を支えてきたが、AI投資の競争が本格化するなかで、資金の優先順位が変わりつつある。実際、アルファベットは今年1〜3月期に続き、4〜6月期も自社株を1株も買い入れなかった。

ただ、フリーキャッシュフローの減少をすぐに財務の悪化と解釈するのは早計だという指摘もある。Googleをはじめとするハイパースケーラーの営業キャッシュフローは、依然として堅調な水準を維持しているからだ。実際、Googleのフリーキャッシュフローの悪化は、本業の現金創出力が弱まったからではなく、AIの拡大が直接的な原因だという分析だ。

市場では、真のAI投資の成果は2027〜2028年に判明するとの見通しも出ている。現在は大規模な投資で現金が流出しているが、今後、減価償却費が損益計算書に本格的に反映されれば、AI投資の収益性が業績にそのまま現れることになるからだ。アルファベットのアナト・アシュケナージ最高財務責任者(CFO)は「技術インフラへの投資のため、当面フリーキャッシュフローは圧迫を受けるが、これらの投資を通じてAI市場の機会を先取りし、長期的に魅力的な収益を生み出せると期待している」と述べた。

太恵須三郷
太恵須三郷

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