「武器が届く頃、トランプはもういない」654億円のウクライナ支援、完了は“退任後の2029年”
米国防総省が米議会で承認を受けた4億ドル(約654億9,900万円)規模のウクライナ軍事支援を2029年9月まで執行する計画を立てたことが明らかになった。米国のドナルド・トランプ大統領の任期が2029年1月に終了することを考えると、支援完了の時点が大統領退任後になる計算だ。ロシアの空襲を防ぐための武器が不足しているウクライナの状況とはかけ離れたスケジュールだという批判が議会から出ている。

27日(現地時間)のロイター通信によると、米国防総省は5月にウクライナ支援予算の執行計画を盛り込んだ書簡を米議会に送ったという。書簡を確認した関係者は、米国防総省が同予算について2026会計年度中に契約を締結し、武器や装備などの最終納入を2029会計年度末の2029年9月30日までに完了する計画だと伝えた。
書簡が米議会に伝達されてから2か月が経過したが、予算はまだ支給されていない。武器や装備供給のための契約も締結されていないという。書簡の内容が外部に公開されたのは今回が初めてだ。支援計画には、武器・弾薬・爆発物の購入費2億ドル(約327億5,000万円)と車両・予備部品・装備の購入費9,990万ドル(約163億5,900万円)、軍需物資輸送などのサービス費用1億ドル(約163億7,600万円)が含まれている。ウクライナ軍の防御能力を高めるための訓練費用も支援対象だ。
米議会では、戦時下にあるウクライナへの支援物資の引き渡しに3年もかかるのは遅すぎるとの批判が出ている。米共和党と民主党の議員は、昨年超党派で承認した予算を米国防総省が執行していないとして、繰り返し問題を提起してきた。米議会上院歳出委員会の民主党幹部であるディック・ダービン上院議員は先週、米国のダン・ケイン統合参謀本部議長とピート・ヘグセス国防長官が出席した公聴会で、「防空支援の実施に3年もかかるようでは、何の意味があるのか」と厳しく追及した。米共和党のミッチ・マコネル上院議員も、4月に寄稿した論説で、軍事支援の遅れを批判した。
米国の法律によれば、大統領は議会が承認した予算を執行する義務があり、政策的な目的で一方的に執行を保留することは認められていないという。トランプ大統領は政権1期目時の2019年にも、ウクライナへの軍事支援を保留した問題で初の弾劾訴追を受けた。当時、米会計検査院(GAO)は、米トランプ政権の対応は法令違反に当たると判断した。
今回の問題は、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領のワシントン訪問を翌日に控えて浮上した。ゼレンスキー大統領は28日、米ホワイトハウスでトランプ大統領と会談し、防空能力の強化に向けた武器支援を要請する予定だ。両国が協議を進めているドローン(無人機)に関する協定についても話し合う見通しになっている。ホワイトハウスでの会談後には、米上院議員100人全員と面会する予定だ。
トランプ大統領は最近、ウクライナがパトリオット・ミサイルを生産できるよう認可する方針を承認し、対ロシア制裁法案にも署名する意向を示している。しかし、ウクライナ支援を積極的に訴えてきた米共和党のリンゼー・グラム上院議員が7月に死去したことから、この方針が今後も維持されるかは不透明だとの見方が出ている。
米外交問題評議会(CFR)によると、米国は2024年9月末まで、ロシアによるウクライナ侵攻に関連して総額1,750億ドル(約28兆6,500億円)を割り当てたという。このうち1,060億ドル(約17兆3,600億円)はウクライナへの直接支援に充てられ、690億ドル(約11兆3,000億円)は米国の防衛産業など国内産業の支援に使用されたという。米国防総省は、ロイター通信のコメント要請に対し、現時点で回答していない。















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