「北の大地まで猛暑にのみ込まれた」...札幌のエアコン販売2倍、“不要論”が完全崩壊
夏でもエアコンが不要と考えられていた北海道で冷房需要が急速に伸びている。エアコン設置の有無が賃貸物件選びの重要基準になる中、ダイキンやパナソニックなどの家電メーカーも国内最後の成長市場とされる北海道攻略を強化している。

28日の日本経済新聞によると、札幌市の家電量販店「ケーズデンキ平岸店」の今年1〜6月のエアコン売上は前年同期の2倍に増加したという。過去には夏が過ぎるとエアコンの販売スペースを縮小していたが、最近では暖房機能を強化した製品を求める消費者が増え、年間を通じて販売している。
同店の関係者は「今年は設置時期を考慮して1月からエアコンの販売を開始した」とし、「買い替えよりも初めて設置する顧客が多い」と語った。北海道は積雪に備えて室外機の台などを設置する必要があるため、他の地域より費用がかさむ可能性がある。そのため、消費者は夏の設置遅延を避け、初期費用を抑えるために購入時期を前倒ししているという。
需要増加の背景には長期化する猛暑がある。気象庁によると、札幌で最高気温が30度以上を記録した日は2025年7月18日で、2015年より14日増えたという。過去のように数日間だけ暑さに耐えればよい気候ではなくなり、扇風機から移動式エアコン、壁掛けエアコンへと需要が移行している。
普及速度も加速している。ウェザーニューズの2025年の調査では、北海道のエアコン保有率は約60%にとどまっていたが、今年の調査では道南63.3%、道央66.9%、東北71.7%、道東77.1%と集計されたという。特に東北地域は1年で20.7%上昇した。全国の保有率が95.2%という点を考慮すると、追加設置の需要が残っていると同時に普及率も急速に全国水準に追いついている。
エアコンは賃貸住宅の競争力を左右する設備としても定着している。北海道と青森県で賃貸住宅を管理する常口アトムは、北海道の管理物件約6万件のうちエアコンが設置されている割合が35%にとどまっていると把握している。同社は既存の賃貸住宅を中心に今年エアコン2,000台を追加設置する計画だ。
常口アトムが入居者に住宅選択基準を調査した結果、「エアコン設置の有無」は約3年前から1位になっているという。同社はエアコンのない住宅の入居者を対象に設置需要とそれに伴う賃料の値上げ受容可能性まで調査し、大家の投資判断に活用している。新築の一戸建てでもエアコンが標準仕様として定着している。ロゴスホールディングス系列の住宅メーカーロゴスホームが住宅の完成と同時にエアコンを設置した件数は、2025年度に前年度比30%増加した。
家電メーカーは北海道を新規設置の需要が残る戦略市場と見ている。一般社団法人・日本冷凍空調工業会によると、2025年度の家庭用エアコン出荷量は約1,003万台で、2015年度より23%増加したという。本土は買い替えと複数購入中心の成熟市場であるのに対し、北海道市場は最近10年間で4倍に成長したとダイキン側は説明している。
ダイキンは札幌に1か所だけあった修理拠点を2021年に北海道内5か所に拡大し、翌年には部品供給センターも新設した。パナソニックは低外気温でも暖房性能を維持する寒冷地用製品を前面に出し、石油ストーブやガスヒーターの需要にも攻めている。
2027年4月施行の強化されたエネルギー効率基準も購入を前倒しする要因だ。高効率部品の適用が増えれば製品の価格が上昇する可能性があるという懸念がある。ただし、資源エネルギー庁は新たな基準が導入された後も、既存の製品を急いで買い替える必要はないと説明している。その上で製品の価格だけでなく、長期的な電気料金の節約効果も含めて総合的に判断すべきだとしている。















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