平穏だった一人の男の人生が、一夜にして悪夢へと一変する。
理由も分からないまま暗い密室に監禁され、15年という長い歳月を耐え抜いた男の壮絶な闘い。
パク・チャヌク監督の代表作であり、韓国映画史にその名を刻んだ名作『オールド・ボーイ』の物語だ。
衝撃的な題材と圧倒的な映像美で賛否を巻き起こしながらも、観客を熱狂させ、興行的にも大ヒットを記録した本作。その見どころを改めて振り返る。

ある日突然、正体不明の男たちに拉致された主人公オ・デス。
彼が目を覚ましたのは、窓一つない8坪(約26平方メートル)ほどの狭い部屋だった。
毎日決まって出される揚げ餃子と、外の世界につながる唯一の窓であるテレビが一台。それだけしかない空間で、彼は理由も分からないまま、15年という途方もない歳月を孤独に過ごすことになる。
孤独な日々に耐えていたオ・デスのもとへ、テレビを通じて青天の霹靂ともいえる知らせが届く。
それは、愛する妻が殺害されたという悲報と、自身がその凄惨な事件の有力容疑者として指名手配されているというものだった。
一瞬にして家族を失い、殺人犯の濡れ衣まで着せられた彼は、復讐というただ一つの思いを胸に、絶望の日々を耐え抜く。

本作は、土屋ガロンと嶺岸信明による同名漫画を原作としている。しかし、パク・チャヌク監督ならではの大胆な演出と鮮烈な色彩表現が加わり、まったく新たな芸術作品へと昇華された。
床や壁紙の模様一つにまでこだわり抜いた独創的な美術演出は、作品全体を包む不気味で幻想的な世界観をより一層際立たせている。
映画の完成度をさらに高めたのは、間違いなく音楽だった。
チョ・ヨンウク音楽監督をはじめ、シム・ヒョンジョンら実力派作曲家が手掛けたクラシックを基調としたOSTは、登場人物たちの悲劇的な感情の機微と物語の緊張感をより一層引き立てた。公開から長い年月が経った今もなお、名曲として多くの人々に愛され続けている。

ついに15年に及ぶ監禁生活から解放されたオ・デスに与えられた時間は、わずか5日。
自分を監禁した黒幕を追う壮絶な復讐の果てには、誰も予想しなかった衝撃の真実が待ち受けている。
孤独な環境がもたらす人間の内面の変化と、復讐という行為が持つ悲劇的な本質を描きながら、本作は観る者に重い問いを投げかける。















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