
米軍兵士に対し「違法な命令」を拒否するよう呼びかけたことで、国防総省から退役時の階級を降格される危機に直面しているマーク・ケリー上院議員(民主党、アリゾナ州選出)が、ピート・ヘグセス国防長官を相手取り訴訟を起こした。
米「NBCニュース」などの報道によると、ケリー議員は12日(現地時間)、ワシントン連邦地方裁判所に提出した訴状の中で、国防総省による一連の措置は報復的であり、合衆国憲法修正第1条が保障する「表現の自由」を侵害していると主張した。
海軍大佐として退役し、NASAの宇宙飛行士としても活躍した経歴を持つケリー議員は、自身を含む議員らが兵士に「違法な命令を拒否せよ」と呼びかけた動画を巡り、トランプ政権による「極端な言辞と懲罰的報復の対象になった」と訴えている。
ケリー議員は「米国の歴史上、行政府が議会議員の発言を理由に制裁を加えた前例はない」と指摘。その上で、「軍事手続きを通じた処罰を許せば、三権分立の原則を損ない、憲法が認めない権限を行政府に行使させることになる」と説明した。階級が降格された場合、予備役手当(退職年金)も大幅に減額されるという。
事端となったのは、昨年11月にケリー氏ら民主党の上院議員6人が公開した動画メッセージだった。当時、米軍がカリブ海や太平洋で麻薬密売の疑いがある船舶を攻撃したことを巡り、軍内部や議会で国際法違反の懸念が浮上。これを受け、議員らは軍や情報機関の職員に対し、不当な命令には従わないよう求めていた。
これに対し、トランプ大統領はSNS上で「反逆者による反逆行為だ」と激昂。「死刑に値する」と述べるなど、極めて強い不快感を表明していた。
















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