
韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領は、中国に続き日本との首脳会談を終えた。とりわけ、日中両国が台湾有事をめぐる発言を契機に関係を冷え込ませる中、李大統領が短期間に両首脳と相次いで会談したことは大きな注目を集めている。一連の動きを通じて、韓国が果たし得る「仲介外交」の重要性が浮き彫りとなっている。
■李在明大統領、日中首脳と相次ぎ会談
李大統領は5日(現地時間)、北京の人民大会堂で習近平国家主席と韓中首脳会談を行った。会談の冒頭、習主席は「歴史の正しい側にしっかりと立ち、正確な戦略的選択をすべきだ」と述べた。この発言は、対立が深まる台湾問題を念頭に、日本や米国を牽制したものと受け止められている。
韓国大統領による国賓としての訪中は、2017年の文在寅(ムン・ジェイン)前大統領以来9年ぶりとなる。今回の会談は、停滞していた韓中関係の修復に向けた大きな足がかりとなった。李大統領は会談後、中国による一連の「限韓令(韓流制限措置)」について、段階的かつ円満な解決を目指す考えを示した。
中国訪問から9日後の13日、李大統領は日本の奈良県を訪問し、高市早苗首相との日韓首脳会談に臨んだ。今回の会談について「読売新聞」は、日中対立が続く中、日本は韓国や東南アジア諸国との連携を強化し、中国に過度な依存をしない供給網(サプライチェーン)を構築すべきだと指摘し、日韓協力の重要性を強調した。
一方、「朝日新聞」は、李大統領が「国益中心の実用外交」を掲げ、韓中関係を改善させつつも、日中の対立に対しては中立的な立場を維持したと分析。これについて外務省幹部は、韓国の姿勢には日本への配慮がうかがえると評した。
中国官製メディアの「環球時報」は、日韓両首脳の温度差に注目した。高市首相が日韓関係の「新たな次元」への到達に期待を示したのに対し、李大統領は「否定的要因を適切に管理していこう」と述べるにとどまったと報じ、両国の認識差を浮き彫りにした。
■実利重視の「実用外交」を強調、仲介役としての役割
李大統領は13日の会談後、日米韓の連携に加え、日中韓3カ国協力の必要性を改めて強調した。地域の平和と安定に向けた連携の重要性で一致したと説明しつつ、日中韓が可能な限り共通点を見出し、対話を重ねる必要があると訴えた。これは、日中の間で戦略的バランスを保ちながら実利を追求する、李政権の外交路線を明確に示したものといえる。
李大統領は12日の「NHK」とのインタビューで、「習主席に対し、中国と同じくらい日本との関係も重要だと直接伝えた」と明かした。同時に、習主席が台湾問題をめぐる日本側の立場に極めて否定的な見解を持っていることも認めた。
その上で李大統領は、「北東アジアの平和の観点から、日中の対立は望ましくない。両国が対話を通じて円満に解決することを期待する」と述べ、台湾問題とは一定の距離を置きつつ、地域外交における仲介役を担う意向を滲ませた。
















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