「安いから中国製」はもう通用しない…トランプが突きつけた“最後通告”
中国によるサプライチェーンの「武器化」に対抗

米国のドナルド・トランプ政権は、兵器生産を支えるサプライチェーンへの規制を大幅に強化する。適用除外の承認基準を厳格化するとともに、各段階の供給元を体系的に把握する方針だ。中国をサプライチェーンから除外し、米国と同盟国を中心に防衛サプライチェーンを再編する計画の一環となる。
7月20日(現地時間)、トランプ大統領は「米国の防衛サプライチェーンの確保と重要鉱物の国内調達の保証」と名付けられた行政命令に署名した。2027年1月から、中国、ロシア、北朝鮮、イランなど米国と同盟関係にない国から、兵器生産に使われる機微性の高い資材を調達する際の適用除外について、承認基準を厳格化することが柱だ。
行政命令によると、兵器生産のサプライチェーンは複数の段階で構成されているため、契約業者が当局に適用除外を申請する際には、すべての段階に関与した供給元を明示し、説明しなければならない。中国企業から最も安く、容易に調達できるという理由だけでは認められず、米国産資材の確保に向けて十分な努力を尽くしたことも立証する必要がある。情報を隠していたことが判明した場合、契約を解除される可能性もある。
さらに、米国防総省が指定する国家安全保障上の調達品目について、原材料から最終製品まで重要なサプライチェーンを体系的に把握できるよう、米国防長官に規則の整備を指示する内容も含まれた。信頼できない外国の供給業者による資材や部品に依存する契約業者に対し、法令に適合する代替品を迅速に確保するよう求める条項も盛り込まれている。

米ホワイトハウスのピーター・ナバロ上級顧問(貿易・製造業担当)は、行政命令の署名に先立つ電話記者会見で「『何も試しておらず、選択肢がない』では、もはや通用しない」と述べた。「これは中国を狙ったものではなく、他国への依存を対象にした措置だ」としつつ、「中国がサプライチェーンをますます大胆に武器化するなか、我々は脆弱性を解消する措置を講じなければならない」と語った。
ナバロ上級顧問は「トランプ政権の目標は、強固で強靱な国内サプライチェーンを構築することだ」と強調している。そのうえで「我々は同盟国と可能な限り協力する」と付け加えた。
今回の行政命令は、重要鉱物などの分野で激化する中国との競争を意識したものとみられる。透明性に欠ける中国企業が、米国の兵器サプライチェーンに入り込まないよう規制を強化する一方、重要鉱物の加工分野で大きく先行する中国に追いつくため、米国と同盟国が自前の能力を強化する狙いがあるとみられる。
米防衛企業がイラン情勢で減少した米国の兵器備蓄を補充するため、生産を急ぐ過程で対中依存をできる限り減らす意図もうかがえる。ナバロ上級顧問は重要鉱物のゲルマニウムの精製について、「2026年内に米国は国内需要の3倍に相当する能力を持つようになる」と説明した。さらに、「時間の経過とともに、中国による重要鉱物の武器化に直面する日本、韓国、欧州などへ、米国がゲルマニウムを供給できるようになる」との見通しを示した。















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