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「人間を苦しめた最初の害虫」はトコジラミ!?6万年前から絶滅せず生き延びてきた衝撃の理由とは

竹内智子 アクセス  

引用:ウィキペディア
引用:ウィキペディア

約6万年前、コウモリからネアンデルタール人に寄生したトコジラミが、人類を苦しめた最初の害虫だとする研究結果が注目を集めている。

米バージニア工科大学昆虫学科の研究チームは、人間に寄生するトコジラミとコウモリに寄生するトコジラミの遺伝子解析を行った結果、人間に寄生するトコジラミが、人類と類似した人口動態パターンに沿って進化したという事実が発覚した。研究チームは、トコジラミが人間という宿主と共に繁栄し拡散したことで、人類を苦しめた最初の害虫である可能性が高いと説明している。この研究結果は、生命科学分野の国際学術誌『Biology Letters(バイオロジー・レターズ)』5月28日号に掲載された。

研究チームは、約1万2,000年前のメソポタミアを含む初期の大規模人類居住地で発掘された遺跡を基に、トコジラミの個体群サイズの変化を調査した。同時に、現存するトコジラミ種の全ゲノムデータを用いて、24万5,000年前までの系統の分化を分析した。

その結果、現生人類が洞窟を出た時期とされる約6万年前、洞窟にいたコウモリに寄生していたトコジラミが人間に移り、それが現在まで続いていることが判明した。宿主をコウモリから人間に変えたトコジラミは、遺伝的多様性は低いものの、人類が人口を増やして共同体や都市を拡大するにつれ、個体数が指数関数的に増加したことが示された。その一方で、コウモリに残ったトコジラミは、種類の多様性は豊かだが、2万年前から現在まで減少傾向にあることが分かった。特に、新生代最後の氷河期以降、コウモリに寄生していたトコジラミは個体数が減少したまま回復していないが、人間に寄生していたトコジラミは個体群が増加し続けている。

また、研究チームによると、100年前までは、トコジラミは世界中で一般的に見られる害虫だったという。しかし、殺虫剤であるDDTが害虫駆除のために導入されると、個体数が激減した。事実上絶滅したとされていたが、ここ5年ほどでトコジラミの個体数が再び増加傾向を示しており、殺虫剤への耐性も現れている。

研究を主導したバージニア工科大学のウォーレン・ブース教授(進化遺伝学・昆虫学)は「人間とトコジラミの歴史的・進化的共生関係に関する今回の研究は、都市人口の増加に伴う害虫と疾病の拡散を予測するモデルの開発に貢献するだろう」と述べた。

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