
完全自動運転が可能な車の商用化に向け、国際的に共通する安全規制が初めて採択された。
AFP通信によると、国連欧州経済委員会(UNECE)は24日、スイス・ジュネーブで開かれた国連の「自動車基準調和世界フォーラム」(WP.29)で、完全自動運転システム(ADS)に関する世界初の国際規制を採択した。
フォーラムには、米国、中国、欧州連合(EU)、日本、英国などの主要国や自動車メーカーが参加した。
今回の規制は、運転支援システムを対象から外し、完全自動運転システムの安全基準に絞った点が特徴だ。
新規制では、自動車メーカーに対し、自社で行う自動運転試験の信頼性を厳格に確保することを求める。また、システムが人に不合理なリスクをもたらさないことを示す証拠の提出も義務づける。
さらに、外部監査を通じてADSのライフサイクル全体にわたる安全管理体制を導入することや、走行性能の継続的な監視、ADS関連データの記録・保存も盛り込まれた。
UNECEは今回の規制について、世界各国の自動運転システムが厳しい安全基準を満たすようにすることで、各国政府や関連業界、一般の利用者の信頼を高めることが目的だとしている。
今回の規制は、国際的な自動車規則の仕組みが複雑であることを踏まえ、新たな国際条約を作るのではなく、既存の国際協定に新しい規則を組み込む形で導入された。
UNECEが所管する自動車規則の枠組みには、車両安全基準の相互承認を柱とし、欧州や日本、韓国などが参加する「1958年協定」と、米国、中国、カナダなど相互承認制度を持たない国々が技術基準の調和を目的に参加する「1998年協定」がある。
UNECEはそれぞれの協定について別々に採決を行い、同じ規則を追加した。これにより、両協定に参加する国々に新規制が適用されることになる。
規制導入を主導したUNECEの自動運転・コネクテッドカー作業部会(GRVA)のリヒャルト・ダム議長は、「主要国やメーカーの参加を得るために、安全基準を緩めたわけではない」と強調した。
近年、世界各地の都市でロボタクシーの運行が広がる中、完全自動運転車の安全規制を整える必要性が高まっている。
ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)は今年1月、2035年までに世界で70万〜300万台のロボタクシーが運行されると推計した。
規制は2027年1月に発効する見通しで、一部のメーカーはすでに新規制を見据えた車両開発や発売準備を進めているという。














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