
米上院議員らが中国を再び「為替操作国」に指定するよう求める書簡を米政権に送付した。安価な中国製品の流入に苦しむ欧州など主要7カ国(G7)と連携し、中国への圧力を強めるべきだとの声も上がっている。
18日(現地時間)、ブルームバーグ通信によると、米上院銀行委員会の民主党筆頭理事エリザベス・ウォーレン氏と共和党のリック・スコット上院議員(フロリダ州)は、スコット・ベッセント財務長官宛ての書簡で、「財務省は次回の半期為替報告書で中国を為替操作国に再指定すべきだ」と主張した。両議員は、「意図的に過小評価された人民元は事実上の補助金であり、米国の輸出品価格を押し上げる要因となっている」としたうえで、「こうした為替操作による米国の労働者への悪影響は差し迫っている」と強調した。
また、人民元安への対応に向け、G7(米国、日本、ドイツ、フランス、英国、イタリア、カナダ)との連携も呼びかけた。「中国に市場原理に基づく人民元の上昇を認めるよう促すことは、中国の行動を抑制するためのG7の共同努力の第一歩となる」と訴えている。
実際、欧州では安価な中国製品の流入によって市場を奪われているとの危機感が広がっている。昨年には欧州連合(EU)加盟27カ国すべてが対中商品貿易で赤字を記録するという異例の事態となった。前日に閉幕したフランスでのG7会合の共同声明にも、中国について「非市場的な政策および慣行に懸念を表明する」との文言が盛り込まれた。ブルームバーグ通信は、人民元安を念頭に置いたものだと分析している。
債券市場では、中国本土で発行される人民元建て債券「パンダ債」に米ウォール街などの資金が流入している背景にも、「割安な人民元」があるとの見方が出ている。パンダ債は海外の政府や企業、国際機関が中国本土で発行する人民元建て債券である。格付け会社ムーディーズによると、今月第2週時点の発行額は1371億元(約3兆円)と、前年同期比で80%以上増加した。外国銀行はパンダ債を通じて1.7~2.2%の金利で資金調達できる一方、ドル建て市場では4.5~5.5%の金利負担が必要となる。
米国による人民元安への批判が、米中間の新たな為替摩擦に発展するかどうかが注目されている。トランプ政権は第1次政権時の2019年8月、中国を為替操作国に指定し、米中間の対立を激化させた。その後、第2次政権発足後は貿易問題が対立の中心となり、為替問題は主要な争点から後退していた。財務省は今年1月に公表した報告書で、人民元について「著しく過小評価されている」と判断したものの、中国を為替操作国には指定しなかった。ベッセント財務長官も昨年9月、人民元安について「米国というより欧州の問題だ」との認識を示している。














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