CSISの今月の報告書も「ロシア軍とウクライナ軍の人的被害比率は8対1に急上昇」

EUと米国、実戦で検証されたウクライナ製AIドローンの共同開発計画を競って推進
ウクライナの高度に発達したドローンにより、前線に投入されるロシアの新兵は、戦場に到着してから平均20~30分後に死亡または負傷すると推定されると、ジョン・ラトクリフ米中央情報局(CIA)長官が最近明らかにした。これは、米情報機関のトップがロシア軍の被害の大きさを公式に確認した初めての事例となる。

引用:AP通信
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ラトクリフ長官は17日、ペンシルベニア州で開かれた国防・イノベーションサミットで「我々の情報機関の判断は、皆さんがウクライナに関する公開資料で目にしたかもしれない内容と一致する」とし、「現在、ウクライナの戦場に到着するロシア新兵の平均予想生存時間は20~30分と推定される」と明らかにした。

引用:ロイター通信
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ラトクリフ長官は「これは、人工知能(AI)を搭載したドローンが高度に特化し、低コストで人を殺傷する兵器へと発展したためだ」と述べた。同長官の発言は、ドローンのような新技術が戦争の様相をどれほど決定的に変え得るかを示したものと評価されている。

同長官は「ここから得るべき教訓は、こうした新技術をどれほど効果的に活用するかが、軍事力そのものと同じくらい重要だという点だ」とし、「だからこそ、戦力で劣勢だった軍隊が4年半を経た現在まで、ロシアという優勢な軍隊を食い止めることができた」と説明した。

ラトクリフ長官は「ウクライナが新技術、特にドローン戦と非対称戦を習熟したことで、ロシア軍の進撃は止まった」と述べた。さらに、「こうした技術は圧倒的な戦力差を相殺する強力な均衡要因となる」とし、「米国が世界的な競争力を維持するため、あらゆる面でこの分野を主導しなければならない理由を示している」と付け加えた。

今月初めに発表された米シンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)の報告書も、ウクライナによるAI搭載ドローンの投入が前線全体に拡大するなか、今年上半期のロシア軍とウクライナ軍の人的被害比率はほぼ8対1に達したと明らかにした。これは、昨年まで戦争期間の大半で維持されていた2~3対1の水準から大幅に上昇したものだ。

CSISの報告書は、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻以降、双方で死傷した兵士が200万人を超え、このうちロシア軍の被害は約140万人に達すると分析した。また、ロシア軍の戦死者は最大45万人で、第2次世界大戦以降、いずれの主要国も経験していない最大規模の戦場での死者数だとした。

これに先立ち、5月19日にブリュッセルで開かれたNATO理事会の最高軍事指揮官級会合に出席した当時のウクライナ軍総司令官オレクサンドル・シルスキーも、「ロシア軍は毎日1000人以上を戦死または負傷で失っている」とし、「年初以降、敵の総損失はすでに14万1500人を超え、このうち8万3000人以上は戦死または行方不明による回復不能な損失だ」と述べていた。

シルスキー氏は「この成果には無人システム(ドローン)部隊が重要な役割を果たしており、この部隊の活動だけでも、ロシアは動員できる人数を上回る兵力を失っている」と語った。

現在、米国と欧州の同盟国はウクライナのドローン開発計画に資金を提供し、競うように関連技術の確保に乗り出している。かつて海外からの軍事支援を文字どおり懇願していたウクライナは、最先端のAI搭載ドローン分野では、欧州や米国、中東諸国にノウハウを提供する国となった。

ラトクリフ長官の発言前日である16日、欧州連合(EU)とウクライナは、60億ドル(60億ドル以上)規模のドローン生産協定をキーウで締結した。EUのウルズラ・フォンデアライエン欧州委員長とウォロディミル・ゼレンスキー・ウクライナ大統領は、▲今年末までにドローンとドローン防衛システムを共同生産し、▲2028年までに弾道ミサイル迎撃システムを共同生産することを目標とする意向書に署名した。

ウクライナは米国とも、数十億ドル(数千億円)規模のドローンおよび低価格ミサイルの開発協力契約を進めている。

米国防総省は約11億ドル(約1802億円)の予算で、2027年までに20万機以上の小型自爆・攻撃ドローンを実戦部隊に配備する「ドローン・ドミナンス(Drone Dominance)プログラム」を進めている。

従来のように小型ドローンを独自に開発し、試験期間を経て量産するのではなく、すでに実戦で検証された機種同士を、長距離攻撃、夜間飛行、GPS妨害環境、障害物通過、操縦のしやすさ、量産能力など複数の試験分野で競わせ、直ちに契約を結んで生産に入るという。

このため、実戦経験に優れたウクライナのドローンメーカー6社が、それぞれ100機を米国へ輸出し、この試験評価を受けている。第1次競争評価(ガントレット)では、ウクライナ企業スカイフォール(Skyfall)と英国企業スカイカッター(Skycutter)が共同開発したドローンが優勝した。さらに、ウクライナの別のドローン企業UDDを含む19社が、8月にコロラド州フォート・カーソンで開かれる第2次競争評価へ招待された。

梶原圭介
梶原圭介

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